【インタビュー】Vol.7 一柳隆役-和田聰宏さん

7月29日 更新

――隆という人物を、どうとらえていらっしゃいますか?
 自分自身は純粋に生きていて、「全てを守らなきゃ」という思いで行動してるんですけど…。セリフにもある通り人として力がないから、結果、みんなを苦しめる状況を作ってしまっているんですよね。僕の中では、男の弱い部分の象徴みたいなものが隆の中にある気がして。男って、どこかしら弱さがあって、でも強く生きたいという願望で周りに接してるんじゃないかなと思います。いろんなところで強がるけど、どこかで弱かったりする部分が、隆と似てるなと感情移入できちゃったりして、台本を読んでいても泣くようなセリフじゃないのに涙が出てきてしまったりしますね。僕は隆ほどひどい人間ではないですけど(笑)

――台本を読んで泣けてきたのは、どんなセリフですか?
 第8週の律に延々と言い訳をするシーンは、泣けてきましたね。すごく惨めな気持ちになって。あとは、志穂にバレて、「お前が謝んなくていい。俺が悪かったんだ」というシーンは、台本には志穂が泣くと書いてあったんですが、僕も泣けてきました。
――隆のような男性は、女性にモテると思います。
 隆のような人柄をよいと思う人もいるけど、どこかで誰かを傷つけてるんですよね。視聴者の方の中には傷ついた側の方もいるので、「あいつはひどいヤツだ」ってなると思います…。だから、あまり変に小細工せず、純粋に一生懸命誰かを守ろうとした結果が、そうなってしまった、という人物として演じようと思いました。

――隆には、悪気がないんですよね?
 そこが一番マズいところなんですよね(笑) みんなに優しくしていたら、特に異性だと勘違いさせてしまうこともありますから。僕も、女性のスタッフさんとかでもニコニコしてくれる方とかいらっしゃると、「これ気があるんじゃないか」とか思う時ありますから(笑) だから異性だと距離感が難しいですよね。隆は異性だけでなく、律にもいい顔しようとしてますからね。先輩面しつつ、結局「僕は君みたいに強くないから」って。「こいつは何なんだよ!」とツッコミたくなることがあるんですけど(笑)
――和田さんは、隆のように勘違いさせないために気を付けていらっしゃいますか?
 僕は常に気をひこうとしてるから(笑) 本当に小学生みたいなことやってますね。誰にでも優しくというのはないですね。

――この作品の魅力は?
 血が繋がってるとか血が繋がってないとか、そういう部分ではない家族の在り方、人と人との関わり方、それがこの作品で一番感じて欲しい部分ですね。親子って何だろうと考えさせられることがあります。
――最後に、視聴者へのメッセージを。
 隆という人物をピュアに演じています。僕のことを、あまり嫌いにならないでください(笑)

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