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キャストコメント

佐野史郎さん

 桜井江理子役の足立梨花さんとは初共演です。先日、衣装合わせの時にご挨拶をさせていただいたときに、足立さん以外にこの役を演じる方が思い浮かばないぐらいぴったりだと思いました。
実は、足立さんは僕の娘と同い年なんです。お芝居で同じ時間を過ごしてみないとわかりませんが、娘のお友達と接する感じでお話できたら、雰囲気作りは大丈夫かな(笑)。
 山崎樹範さんとは以前、共演経験があり、山崎さんお得意のシリアスなドラマの中での可笑しな時間を楽しみにしています。迫田孝也さんとは初めてですが、とても楽しみにしています。僕は若い頃に(昭和の名俳優と呼ばれていた)偉大な先輩方とお仕事をご一緒させていただいてきました。僕自身、いつの間にかその先輩たちと同じ年代になってしまいましたが、その昭和の先輩たちとの時間で感じていたことを、少しでも現場で伝えていくことができればと思っています。それはそのまま、このドラマで4世代に渡る登場人物がそれぞれに受け止める想いとも重なるはずですから。僕よりも若い世代のお三方に、もちろん穂乃花ちゃん(渡邊詩)にはこれからのこの世界のあるべき姿を探し求めていって欲しいという想いを強く託して、手ごたえのある作品にしていきたいですね。
 今回、制作スタッフの皆さんのドラマに対する本気度をひしひしと感じています。
その熱量に負けないよう、一団となって立ち向かっていきたいと思います。

足立梨花さん

 ここ最近、若くして結婚して子供がいるという役をやらせていだたく機会が多く、私もそういう年齢になったんだなとしみじみ感じます(笑)。
今回の舞台は団地ですが、実は小学校~中学校まで団地に住んでいた経験があるので、佐野史郎さんが演じる主人公・寺内誠司の団地への愛情みたいなものは何となく理解できますし、寺内に影響されていく純粋な江理子の気持ちも理解できます。もちろん、今は主人公が思い描くような近所づきあいができる時代ではないことも理解しています。私自身が経験したこと、幼い頃に団地で見てきた奥様方、今回の役と共通する部分もあるので、桜井江理子役をリアリティを持って演じたいと思っています。
 今回、佐野さん、迫田さん、山崎さん、皆さんの役が、“この人がやると、絶対にこう演じてくれる”と思ってしまう、いずれも役にピッタリなイメージで、ドラマが始まって、役にハマりすぎた共演者の皆さんが世間にどう思われるのか!? と、今から心配になってしまうぐらいです(笑)。
 なんといっても、まずは佐野さんがどんな風に寺内さんを演じられるのかというのを、私も一視聴者として本当に楽しみにしていますし、それだけでもこのドラマを観る価値はあると思います! 「寺内さんは本当は良い人なの? 悪い人なの? どうなの? 」と思いながら観ていただいてもおもしろいと思いますし、実は身近で起こりそうな話にも感じます。
もし、自分が団地にいたら? と想像しながらご覧いただきたいです。

迫田孝也さん

 まず、『火の粉』、『真昼の悪魔』、『限界団地』とオトナの土ドラ枠の心理サスペンスシリーズに連続で起用していただき、とても嬉しく思っております。今回僕は足立梨花さん演じる桜井江理子の旦那・桜井高志役で、佐野史郎さん演じる寺内誠司に、団地内でいち早く不審感を抱く男を演じます。
 佐野史郎さんと初めて共演できるという喜びと共に、尊敬と緊張の中、僕は役とはまた別の意味でのプレッシャーにも打ち勝っていかなくてはいけません(笑)。そして当時、社会現象にもなったドラマ『ずっとあなたが好きだった』の冬彦さんを越えるかもしれない役で挑まれる佐野さんと直接対峙できることに、役者としてとても幸せを感じています。『火の粉』、『真昼の悪魔』は原作がありましたが、今回は全作品携わった脚本家の香坂隆史さんのオリジナルということで、最後までストーリー展開がわからない中で演じるのがとても楽しみです。主人公の寺内はおそらく僕が演じる高志の存在を邪魔だと思っているので、どんな攻撃を受けてしまうのか!? とはいえ、足立さん演じる妻の江里子に頼られる存在にもならなくてはいけない…と妄想は膨らむばかりです。きっと、新しい台本をもらう度に、“えーっ!!”と、驚いていることでしょう(笑)。
 非日常の世界が、あたかも日常のように描かれているこのドラマはとても見ごたえがあると思いますし、もしかしたら皆さんの日常にもあるようなお話かもしれません。視聴者の皆さんには、土曜の夜、お酒でも飲みながらシンプルにこの世界観を楽しんでいただき、僕と一緒になって佐野さん演じる寺内の恐怖を存分に味わっていただきたいです。

山崎樹範さん

 僕が演じる金田哲平という男は、40代、一人暮らしのフリーターで、趣味は盗聴等…。これはダメ男の役かなと思っていましたが、台本を読んでみると、団地で自治会長の役目もこなしていますし、よく集会所にも顔を出して人と関わることも嫌いではない。僕が想像していたよりはちゃんとしているかな!? という印象です。
 佐野史郎さんとは、過去に何度か共演させていただいていて、(2011年フジテレビ系ドラマ『蜜の味〜A Taste Of Honey〜』等) とてもきっちりされた方の印象ですが、役を通してですが、“牙を隠している感”を何となく感じてしまう、そういう意味でも、今回の主人公・寺内誠司役は“佐野さんだからこそできる“と感じます。寺内が人前でニコニコしている姿と、ひとりでいるときのギャップはとても怖いだろうと今から想像できます。僕が演じる金田は団地でおきる不可解な事件に首をつっこみがちなので、もしかしたら早いうちに寺内に殺されちゃうんじゃないかと、内心ドキドキしています(笑)。
 このドラマを観た方々が、「あれ見た? おもしろいよね」みたいに、普段の会話でも話題にしてもらえるような作品でありたいです。『限界団地』は、若い美男美女たちの恋愛ドラマでもないですし、刑事ものや医療ものでもなく、今の(ドラマの)流れの中では異端のように感じるかもしれないですが、こういう作品が注目されてもいいですよね!? 佐野史郎さんの怪演ぶりは見逃せないですし、僕はこのドラマに参加できるのをとても楽しみにしています。