――日本旅館のおもてなしを学ぶため、外資系高級ホテルから『かぐらや』に研修にやって来た新人仲居、という役を演じていらっしゃいますが、みちるというキャラクターにどんな印象を持ちましたか?
みちるは高級ホテルのコンシェルジュとしてバリバリ働いていた人なので、基本的には『かぐらや』での研修を不満に思ってるんですよね(笑)。だから、仲居さんのお仕事自体に疑問を持ったり、奈緒子さんに対しても反発心を持ったりしています。でもその心の裏には、コンシェルジュの仕事をしたいという強い思いや、やりたいことをやらせてもらえない悔しさを抱えていて…。
みちるって、基本的にはすごくまじめでまっすぐな人だと思うんです。だけど、まじめ過ぎてちょっと応用がきかないところがあって。そういうみちるの内面を大切にして、『かぐらや』の中で異端児的な存在感を出せればいいなと思いながら演じています。
――先輩仲居の知子(棟里佳さん)、弘美(西慶子さん)、和代(宮田真帆さん)の3人は明るくてハイテンションなキャラクターですが、みちるはいつもクールですよね。
そうなんですよ。先輩仲居のお三方のお芝居がすごく楽しそうなので「私もそっちに入りたい…」って思ったりすることはありますね(笑)。でも撮影以外のところでは、4人で一緒にご飯を食べたりおしゃべりしたり、とても仲良くさせていただいています。
――所作など、職業としての仲居役を演じるうえでご苦労されたことは?
所作指導の先生に、ふすまの開け方やすり足の歩き方など基本的なことを教えていただいています。もともと私は着物が好きなので、着付けは習ったことがあったんですが、所作指導を受けるのは今回が初めてで。実際やってみると、1つ1つの仕草に結構決まり事があって想像以上に難しかったですね。現場では、羽田さんや野際さんの所作を見て真似したり、先輩仲居役のみなさんに教えていただいたり。周りにお手本となる方がたくさんいらっしゃるので本当にありがたいです。
――浅見さんご自身は、ズバリ、旅館とホテル、どちらが好きですか?
それぞれに違った良さがありますから、どちらかを選ぶのは難しいですけど、旅館の方がよりリラックスできる場所という感じはしますね。というのも、ホテルは仕事の時に利用することが多いので、どうしても仕事の延長線上というイメージがあるんです。
そういう意味で、今の私にとってはどちらかというと旅館の方がゆったりできる場所なのかなと。旅館はプライベートの旅行などでよく利用していますが、いつもこれでもかっていうぐらい、丁寧な“おもてなし”をしてくださるんですよ(笑)。そのたびに、やっぱり旅館はいいなぁとしみじみ実感しますね。「花嫁のれん」の撮影が終わったら、またゆっくり旅館に泊まりに行きたいです。
――最後に、みちるの視点で今後の見どころを教えてください。
『かぐらや』をかき乱すような行動をするみちるにイライラすることもあるかと思いますが(笑)、そんな新人仲居の彼女が今後どういう風に変わっていくのか、見守るような気持ちで見ていただけたらと思います。