撮影の順番はオープニング映像、メインビジュアルというもの。スタジオではスタッフさんたちが羽田さん、野際さんがやって来る前の最終確認と準備に大忙しでした。照明を当てると金屏風がどう光るか確認したり、美しくまた豪華に飾られた花を配置場所のベストポジションを探ったり。
　そうこうしているうちに、主演のお二人が現れました。着物はいつにも増して華やかなで、羽田さんは春の温かさを思わせる暖色系で統一。また野際さんも一見大人しく見えるブルーグレーの着物に金色の帯をすることで、着物を知り尽くしているからこその洗礼された印象を与えています。
　監督と軽く打ち合わせをしてすぐ撮影がスタート。以前から親交があるお二人だけに、野際さんは見つめ合うタイミングについて「私たちの“あうんの呼吸”でいいかしら？」と。この発言、何気なく聞こえつつ、お互いの信頼関係があるからこそ、言葉にしなくても以心伝心で伝わる、ということの表れだと思いました。

　撮影はテンポ良く進み、羽田さんと野際さんはさまざまな表情でおじぎをしたり、顔を見合わせたり。まるで少女のような羽田さんの笑顔、野際さんの穏やかな笑顔に感じさせる大女将の貫録…。見つめ合うところでは、監督のリクエストで軽く睨みあったりもしましたが、撮影したＶＴＲを見て羽田さんはすかさず、「お義母さん、怖いです（笑）」と一言。野際さんのピリッとした表情を見た監督からは「能面のような表情から一転、華やかな笑顔を作っていただけますか」というリクエストも。もちろん、そんなお願いにも難なく応える野際さん。そのＶＴＲを見て、羽田さんと野際さんは「ンフフフフ」と笑っていました。

　すっかり表情もほぐれたところで、次はメインビジュアルの撮影です。改めて、セットを直し、羽田さんと野際さんも衣装やヘアメイクを整えます。下準備が終わったら撮影となりましたが、何とほんの数分で撮影終了！ 記者もこれまでさまざまなドラマのポスター撮影に立ち会いましたが、こんなにすぐに終わったのは初めてです。カメラマンさんいわく、「最初からお二人は最高の表情を見せてくださったので、撮影に時間をかける必要がなかったです」と。改めて、サイトのトップページをご覧いただければ、カメラマンさんの言葉も納得！ではないでしょうか。