4月2日(土)スタート毎週土曜よる11時40分 放送

火の粉

4月2日(土)スタート毎週土曜よる11時40分 放送

インタビュー

関孝之助 役 迫田孝也さん

迫田さんが演じる関は、原作の小説ではドラマほど登場しない人物ですね。
そうなんですよ。こんな風に役を膨らませてもらって、ありがたいですね。武内さんや勲さんとの緊迫感のあるシーンも作っていただき、とても演じ甲斐があります。
小説の中で人物像があまり描かれていないだけに、関の役作りで工夫されたことはあるんでしょうか?
台本を読んで、関は相手のことを信じるに値するのかどうかということに重きを置いているのかなと思ったんです。武内についても、彼を信用したから弁護を引き受け、無罪を主張したのだと思います。そうでなければ、彼の弁護はできないですよ。『自分一人になっても武内さんを信じる』というスタンスで撮影に入りました。
武内は何かにつけて、関に連絡してくるわけですが…。
武内としては、お世話になった関に挨拶をしたりプレゼントを贈ったりするのは当然ですものね(笑) 弁護士という職業柄、そういうことも珍しくないでしょうから、最初はさほど気に留めていなかったんじゃないでしょうか。僕の中で関が武内に対して“!?”と思うようになったきっかけ、“スイッチ”にしたのは、武内が関のプライベートな部分に足を踏み入れたところです。関は仕事とプライベートをきっちり分けている人間だと思ったので、自宅に花を贈られたところ(第5話)で、弁護士としてというより一人の人間として武内を『何だか、嫌だな』と思うようになったのではないかと。
ジワジワと武内の人間性が見えてきて、関はどういう心境だったのでしょうか。
関が武内に踏み込まれるタイミングと、梶間家に起きている出来事って時系列として、ほぼ一緒なんですよ。武内と接する機会が増える中、裁判のときとは違った一面を見るにつけ、関は“ん?”との思いから、『自分は“武内ワールド”に引きこまれてなるものか』と踏ん張っていたはずです。今回、ありがたかったのは、関のシーンをほぼ順番通りに撮影できたんです。だから武内さんへの疑念が広がり、それが恐怖に変わって…、という心情が無理なく自分の中に落とし込めました。ですので、撮影が進むにつれて、ユースケ(・サンタリア)さんとのシーンが、本当に怖くなったんですよ(笑)特にユースケさんが微妙に表情を変化させたところでは、ゾクゾクしました。
迫田さんが、関や梶間家のような状況に置かれてしまったらどうしますか?
できれば、“我関せず”を貫き通したい(笑)。振り返ると、これまでそれほど大変な目に遭ってない気がするんですよ。まあ、自分でも気づかぬうち、通り過ぎて行ってくれただけかもしれませんけど(笑)。
「火の粉」という作品自体のご感想は?
僕は怖い作品はとことん怖がりたいんです。きっとここから、さらに武内がいろいろ仕掛けていくでしょうから、その暴走ぶりとそんな彼に梶間家がどう向き合っていくのかを楽しみたいですね。
本作のほか、大河ドラマ「真田丸」にも出演中で、今年は迫田さんにとって、さらなる飛躍の年になるのではないでしょうか。
そう言ってもらえるのは、本当にありがたいです。でもまだまだ課題も多くて。キャリアのある方と共演させていただくと、未だに委縮して、演技が小さくまとまってしまうことがあります。年齢を重ね、自分の弱点を冷静に分析できるようなったのだから、慌てず克服して、さらに上を目指していきたいです。もっと見る人の目を惹きつける存在になりたいと思いますし、役者としてそんな気持ちをいつまでも持ち続けたいですね。

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