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物語はついにクライマックスへ。ドラマはこのほどクランクアップ、撮影には渡辺さんのファン400人の皆さんがエキストラで出演、温かな雰囲気の中で行われました。最後の撮影となったのはミュージカル『ロミオとジュリエット』。渡辺さんに話を伺いました。
「いざ撮影が始まってしまうと、あっという間に終わりがきてしまい寂しいですね。ドラマの現場はいつもそう思います。さらに今回は主演であり、演じる上で考えることもたくさんあったので、余計そう思います。達成感は大きいです」
――クランクアップがミュージカルの舞台で、ファンの皆さんに見守られて、という形となりました。
「まず、エキストラとして400人もの皆さんに参加していただいたことに感謝します。ありがとうございました。『いつかこの雨がやむ日まで』のような内容の作品に出演するもの初めてですし、まさか最後に撮影するのがミュージカルの舞台の場面だなんて。気持ち的に、さらにひかりにリンクして演じられました。こういうスケジュールを組んでいただき、ありがたかったです」
「ロミオとジュリエット」の撮影は、都内近郊の劇場を借りて行われました。最終回の最も大切なシーンのため、早朝から日が暮れるまでたっぷり時間をかけて収録。午前中は、ロミオとジュリエットが舞踏会で運命的に出会う場面の撮影で、第1話でも舞子(紺野まひるさん)主演で登場しましたが、最終回の“ロミジュリ”は、それをさらにバージョンアップさせたもの。舞台が大きくなり出演する人数も増え、より華麗に、よりダイナミックな演出となりました。赤いドレスを着た渡辺さんと、ロミオ役の松島庄汰さんは物語の中から抜け出したようです。
本作のミュージカルシーンの振り付け・演出を担当している林希さんに最終回の劇中劇について、こだわりを伺いました。
「もともと15年前のミュージカルシーンは、舞台の狭さを理解した上で、目一杯踊れるダンサーを揃えました。普段、ミュージカル畑、ダンス畑で仕事をしていますが、せっかくこうしてドラマの世界に呼んでいただいたので、ミュージカルの舞台の良さをスパイスとして加えたかったんです。私も自信を持ってお届けしました。監督さんを始め、現場の皆さんもよろこんでくださり、最後にもう一度、バージョンアップしたものを劇中劇として上演しましょう、と言っていただきうれしかったです」
さらに林さんにミュージカルを題材にした本作の感想、主演の渡辺さんの取り組みについて伺いました。
「この作品自体、基本はドラマであり、ミュージカルの場面も役者の皆さんが演じています。その中に本職のダンサーも加わっての “コラボレーション”はいいですね。キャストのみんなのダンスのクオリティーも撮影が始まった頃に比べ、さらにレベルアップしていました。舞台でのみんなの頑張りを見ていたら、泣きそうになりました(笑)。
ジュリエットを演じる渡辺さんをモニター越しに見ていたら、舞台『ミスサイゴン』の本田美奈子ちゃんのことがふと頭をよぎったんです。『もしかしたら将来、渡辺さんも…』と素敵な予感がしました。
ひかりのようにミュージカルの舞台に立ちたいと思う人は、演技が好きっていうだけじゃなく、踊りも歌も好きな人。“エンターテインメント”が好きな人でしょうね。でも日本ではお芝居・ダンス・歌の三拍子揃った人がいないと長く言われてきました。そこからだんだんと状況が変わってきていて、若手に有望な人が出ています。この作品をご覧の若い皆さんの中にもミュージカルの世界を目指している人もいるでしょう。ぜひストイックに世界を目指してください。自分にも厳しく、また他人にも厳しく。そしてさらにミュージカルを愛してほしいです」
話を舞台のことに戻します。渡辺さんのファンの皆さんが到着すると、いよいよクライマックスの撮影へ。集まったのは400人で、観客役として出演。純白のドレスに身を包んだ渡辺さんが、舞台に現れると、「オオッ!」と歓声が上がりました。この劇中劇で注目していただきたいのが、ラストシーン。ロミオとジュリエットの結末と言えば、多くの方がご存じのはず。ところが今回は…。これまでにないエンディングに、観客役のファンもびっくりしていました。
撮影が無事終了すると会場から大きな拍手が。渡辺さんは「温かいスタッフさん、キャストの皆さんに支えられ素晴らしい環境の中、演技について学ばせていただきました。ぜひ最終回まで見てくださいね」と挨拶。するとここでサプライズ!和也役の堀井新太さんが、撮影がないにも関わらず花束を持って現れたのです。「和也としてぜひ、ひかりを労いたくて」と。渡辺さんも「和ちゃん優しい!」と感謝、渡辺さんのファンからも大きな拍手が送られました。
ドラマを飾ったこのほかのキャストの皆さんの、クランクアップ時のコメントも紹介します。
和也役・堀井新太さん
「振り返ると、思いの外しんどい役でした。だからこそ、やりがいがありました」
ひかりと和也を苦しめた沙耶役の筧美和子さん
「これまでに演じたことのない役だったので、楽しくもあり、迷いもあり。とても貴重な経験になりました」
ひかりの母親・由布子役の斉藤由貴さん
「“壊れたお母さん”というのはハードルの高い役でした。由布子を演じるのはとても勉強になり、いくつになっても学ぶことは尽きないと感じています」
主演の渡辺麻友さんを始め、キャストの皆さんにとっても挑戦作だった「いつかこの雨がやむ日まで」は、こうしてオールアップとなりました。
そして今週土曜日の第7話、ひかりは舞台「ロミオとジュリエット」の公演に向け、ますます稽古に熱が入ります。しかし…これまで以上に衝撃的な事件が発生。最終は怒涛の展開となること必至です!