毎週 土曜日 よる11時40分〜

STORYストーリー

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2018年3月10日放送

 祐介(滝沢秀明)は、自分が30年前の殺人事件以来行方不明になっている、死刑囚柳瀬光三(遠藤憲一)の実の息子・柳瀬光男であったことを確信する。あの夜、まだ赤ん坊だった光男と、犯人によって殺害されていた赤ん坊・大富祐介の遺体とが、柳瀬の手で入れ替えられていたのだ。
柳瀬光三は祐介の実の父親だった。今更“お父さん”と呼べるわけがない…。我が子のためとはいえ、凶悪な殺人事件の真相を隠蔽し、光男として生きるはずだった運命を勝手に操るような実の父親の行為に、怒り悲しむ祐介。


「あなたが、やってもいない罪で死刑になっていいとは思いません。ですが、あなたが犯した本当の罪は、死刑に匹敵するぐらい私にとっては重いんです」


 面会室で、抑えきれず感情を柳瀬にぶつけてしまう祐介だった。

 養父母の孝信(益岡徹)と由美子(いしのようこ)は、殺人犯柳瀬光三の息子と知りながら“浅利祐介”として自分を育ててきてくれたのだろうか。「…知ってたの、父さんと母さんは。僕が本当は誰なのかってこと」祐介が事件の核心に触れてしまうことを最も恐れていた2人だが、少しずつ、重たい口を開く。
 祐介を養子として我が子に迎え入れたときから、2人は気づいていたのだ。しかし、殺したいほど柳瀬を憎みながら、愛しい息子として”光男”を胸に抱き、罪と知りながら真実から目を背ける決断をしていたのだった。


祐介としての30年が音を立てて崩れ去ろうとしていた…


 祐介が次に向き合わなければならないのは…愛してしまった実の妹―礼菜(谷村美月)だった。
実の父親が真犯人であることすら伝えることができずにいるなか、さらなる秘密を打ち明けねばならない祐介は、意を決して礼菜と対峙する。祐介と二人で生きていきたい、初めて人を好きになったとまで話していた礼菜だが、祐介の告白に言葉を失う。


「君の目の前にいる僕が、柳瀬光男だったんだ」

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