新米の季節ですが、コメの1人当たりの消費量は年々減り、コメ離れが進んでいる一方で、ご飯のお供「ふりかけ」は1世帯当たりの購入額でみると好調なんです(農林水産省・総務省の調査より)。

 どんどん進化する「ふりかけ」の最新事情を取材しました。

■「おかず系」から「お菓子系」まで

 熱々ご飯にかけるだけ!「ふりかけ」は子供の頃から好きな人も多いと思いますが、今売り場は、すごい事に!

 向かったのは、愛知県弥富市にあるスーパー。

 売り場を見てみると、揚げたてカツに、焼肉、さらに熊本ラーメンまで、全部ふりかけ。しかも100円ほどで贅沢な味が楽しめちゃうんです。数えてみると、なんと127種類も…。

 進化するふりかけ、気になるのはその味!ジャンル別に食べてみました。

 まずは「おかず系」、永谷園の「丼」シリーズ。天丼…中身が気になります。

(宮沢桃子アナウンサー)
「揚げ玉サクサク!天つゆの味もします。しかもエビ天の旨味が再現されています」

 続いては丸美屋の「たれサク」焼肉味。たれをかけるという斬新なスタイルが話題です。

(宮沢アナ)
「焼肉のタレの味がまずすごくきます。焼肉のフレークもとても大きくて食べ応えがあります。ザクザクします」

 さらにお菓子の味まで!ニチフリの「ポテトチップスのり塩味」は…?

(宮沢アナ)
「しっとりしたポテトチップスを食べている感じです」

 極め付きは…同じくニチフリの「ミルキー風」!

(宮沢アナ)
「優しい味。甘めの中に程よい塩気。子ども向けの味わいかもしれないですね」

■ふりかけ工場の製造工程は…

 そもそも「ふりかけ」のルーツは…およそ100年前にさかのぼります。

 熊本の薬剤師・吉丸末吉が当時の日本人のカルシウム不足を補うため魚の骨を粉にして「御飯の友」(フタバ)を開発。青のりやゴマなども加えたところ人気を集めました。

 さらに革命を起こしたのが丸美屋の「のりたま」。当時、まだ高級品だった鶏の卵を粒にする技術を開発。のりたまがバリエーションの広がりに貢献しました。

 そして現在、ふりかけメーカーでは新商品の開発が加速しているんです。

 進化するふりかけ、その現場を見てみたいと愛知県の食品メーカー「浜乙女」へ。100種類以上のふりかけを作っています。

 今、一番売れているのがフライパンを使わず「炒飯」の味が楽しめるという「混ぜ込み炒飯風」。

 その製造工程を特別に見せてもらえることに。

 案内していただいたのは弥富工場の森本さん。さっそく目に飛び込んできたのが…。

浜乙女弥冨工場・森本さん:
「これは焼き豚ですね。調味した焼豚を乾燥させています」

 これを、炒飯味の顆粒と混ぜ合わせていきます。30秒ほど回すと…。

浜乙女・森本さん:
「炒飯の素のできあがりです。約8600人分あります」

 1分間に48袋のスピード袋詰めで、1日に1万8000食が全国へ出荷されています。

 試食してみると…。

(宮沢アナ)
「本当に炒飯を食べてるみたいです!」

 次はどんな商品を開発していくのか…?担当者に伺いました。

浜乙女商品開発部・伊藤さん:
「健康志向がすごく広まっていますので、健康を気にしている方への商品開発とか、そうしたものをいろいろと試行錯誤してやっています」