各地で桜の満開となり、名所ではお花見シーズン最盛期を迎えていますが、花見を敬遠する人も増えているようです。レンタルスペースの仲介サービス業を展開する、「スペースマーケット」が全国の1184人に行ったアンケートでわかりました。

 スペースマーケットのアンケートによりますと、「今年はお花見に行きたいか」を聞いたところ、「行きたい」が75.5%、「行きたくない」が24.5%となりました。

 2018年と比較して「行きたくない」と答えた人が14%増えており、依然としてお花見に行きたい人が多数を占めるものの、2019年に比べて減少傾向にあることがわかりました。

 原因は、花粉症への懸念があげられます。

 花粉症の人(614人)と花粉症でない人(494人)にそれぞれお花見の意向を聞いたところ、花粉症でない人は「お花見に行きたい」が80.8%、「お花見に行きたくない」が19.2%だったのに対し、花粉症の人は「お花見に行きたい」が70.2%、「お花見に行きたくない」が29.8%と、花粉症の人の方がお花見の意向が少ない傾向にあるという結果でした。

 お花見に行きたいと回答した894人に対して、「お花見に行きたい理由(複数回答可)」を質問したところ、「春を感じたい(562人)」、「桜が好き(557人)」、「親しい人と楽しい時間を過ごしたい(432人)」に多く回答が集まりました。

 また、お花見に行きたい理由の上位5つを、2018年と比較したところ、「宴会が好き」が昨年4位から今年は7位とランクダウンしたのに対し、「写真を撮りたい」が上位にランクアップする結果となりました。桜の写真や動画をSNSでシェアしたい人が多いことがわかります。

 一方、「お花見に行きたくない」と回答した290人に「お花見に行きたくない理由(複数回答可)」を聞いたところ、「混雑が嫌だ(169人)」、「屋外の設備(トイレや水場など)が嫌だ(88人)」、「花粉症が辛い(83人)」という回答が多い結果となりました。

 お花見に行きたくない理由の上位5つを昨年と比較したところ、「屋外設備が嫌だ」と「花見客のマナーの悪さ」が2018年はランク外でしたが、2019年は上位に入りました。屋外のお花見ならではの設備環境の悪さや、ゴミやお酒などにまつわるマナーの悪さから、お花見を敬遠する人が増えているようです。

 花粉症の人(614人)に「お花見に参加したことがあるか」を聞いたところ、88.7%の人が「お花見に参加経験がある」と回答。「花粉症でお花見に参加したことがある人(612人)」に対して「お花見に参加したが、花粉症が原因で後悔したことがあるか」を聞いたところ、2割以上が「後悔した」と回答しました。

「後悔した理由」としては「花粉症の症状が辛くて楽しめない」、「当日は楽しかったが症状が悪化」など症状に関する悩みが大多数を占めました。また、「マスクを外せないため飲食を楽しめない」、「薬を飲んでいるためお酒を飲めない」など満足に飲食できない悩みも多く見られました。