真っ暗な中で体を動かす「暗闇フィットネス」や深夜も営業の「24時間ジム」など、話題が絶えないスポーツジム業界が、今さらに進化しています。
■ジムが月額3000円以下…安さのワケは?
まずは、4月1日に名古屋の「イオンタウン有松」にオープンしたばかりのジム。
岐阜県多治見市に本社を置くスポーツジム「アクトス」が、6年前にオープンさせた「アクトス・ウィルジー」です。
昨年度の1年間で全国におよそ50店舗をオープンさせるなど、出店ラッシュが続いています
見た感じは豪華というわけではなくシンプル。特に変わったところは感じませんが、人気の理由は…。
男性利用者:
「めちゃめちゃ安い」
女性利用者:
「すごく安くて、すごく助かっています」
皆さん「安い」と口を揃えるその料金は、何と月額2700円(税別)。ジムとしては“激安”といってもいいほどの金額です。
安さの理由の1つは設備のシンプルさ。
更衣室はありますが、中にロッカールームやシャワーなどが付いていません。
大きな荷物は棚に置いて保管することになっていて、ジムには着替えのための更衣室があるのみ。シンプルなつくりです。
そして、トレーニングルームにはランニングマシンが全部で25台。有酸素系のトレーニングがメインという人には嬉しいところ。
一方、筋力アップ用のマシンは6種類と少なめで、バーベルやダンベルも置いてありません。
「アクトス・ウィルジー」がターゲットとしているのは、近くに住む「ジム初心者」。そのため、設備を必要最小限にして初期投資も大幅に抑えているのです。
さらに、使い方が難しいマシンもないため、常駐のスタッフは2人だけと人件費も抑えているそうです。
フロント専任のスタッフも廃止し、入会の受け付けは専用端末を使って会員が自分で操作します。
アクトス・ウィルジー イオンタウン有松 山本さん:
「もともとスポーツクラブ(ジム)は敷居が高くて入りにくかったですが、本当にどなたでも簡単に入れます」
低料金と気軽さを売りにしたこの“超お値打ちジム”。今年度はこれまでの倍となる100店のオープンを予定しているということです。
■体の不調を改善!“鍛えない”ジム
愛知県一宮市にある「138(いちさんはち)トレーニングジム」は、体の機能を回復させるマシンがあるとして注目を浴びています。
53歳の男性アナウンサーが実際に体験しました。
鍛錬・大岡明尋社長:
「ここにあるマシンはリアル筋力マシンといって、実際に体の動きを瞬時に変えてみせます」
「体の動きを瞬時に変える」という言葉に半信半疑のアナウンサー。はじめに体の動作チェックのため、地面に座るような高さの低い椅子に座ります。
大岡社長:
「反動使わないで立ってみて。よいしょ。頑張れ。厳しいね」
アナウンサー、自力では立ち上がれません。
そこで、まずは両腕でレバーを押すマシンで、「1、2、3」と動作を数回繰り返したあと、今度は別のマシンで、太ももを使って数回レバーを押す動作を繰り返します。
その後、はじめに動作のチェックで使った高さの低い椅子に座ると…。
男性アナウンサー:
「あれ…?立ててます…」
体験したアナウンサーもキツネにつままれたようでしたが、あっさり立つことができました。
続いては肩。まずはこちらも動作をチェックすると、左腕は肩の高さ以上はあがりません。五十肩なのか、肩の動く範囲が狭いようです。
そこで今度は、両肘をついた状態で、両腕でレバーを開くマシンを使ったあと、最初に使ったマシンで動作をすると、上がらなかった左腕があがるようになりました。
この不思議なマシン、大岡社長が人間の体の動作についての研究を重ね、20年以上かけて開発したもので、日常生活では使えていない筋力を最大限に引き出す効果があるそうです。
筋肉をムキムキにするという目的ではなく、立ち上がりをスムーズにしたり、関節の可動域を広げたりするなど、体の機能を回復するマシンとして高齢者らに人気で、今ではこのマシンを導入したジムが全国で50店ほどもあるといいます。
すっかり体が軽くなった男性アナウンサーは…。
男性アナウンサー:
「肩はホントに嫌だった、動かすのが。まだいけます!」
社長が長年かけて開発した「リアル筋力マシン」。1回の体験で完全に改善されるわけではなく、時間が経つと効果も薄れるということで、継続的にマシンを使うことが大事だということです。