インタビュー

渡辺真起子さんインタビュー

――土井、大野、葉山の会話について、会見で渡辺さんは「本当に赤裸々」と語っていました。こういうテンポの良い会話劇の魅力とは?

"ドライブ感"でしょうか。言葉にすると、平たいですけど。ドラマを見てくださっている皆さんが、まるでその場で立ち聞きでもしているかのような感覚になってくれたらいいな、と思っています。

――記者も何度か拝見しましたが、撮影前に1日時間をかけリハーサルしていますよね。

ありがたいです。リハーサルでいろいろな"約束事"をかっちりと決めます。反面、リハで自分の未熟さも感じています。

――こういう会話劇は大変ですか?

そういうことは申しません!『セリフが多い』ということも考えるのを止めましたから(笑)。遣り甲斐がある、の一言に尽きますね。

――作品についての感想をお聞かせください。

"働く女性の奮闘記"というのはあるにはありますけど、それがアラフィフ女性となると、珍しいんじゃないでしょうか。80年代半ばに男女雇用機会均等法が施行されましたが、当時の日本ってある種特殊な時代だったと思うんです。そのときに、『これから頑張って働くぞ』と社会に出ていった女性たちの、その後の物語って意外にないような気がして。あったとしても"働くお母さん"というくくりのジャンルに分けられていたと思います。そういう意味で土井のような女性を主人公にすえているのは新鮮に感じました。

――"ジャンル分け"という意味では、ノンママ、ワーママという言葉にも通じるものがありますね。

タイトルにもノンママという言葉が使われていますが、私はあまりそのことに引っかかりは感じなかったです。『へぇ〜』みたいな(笑)。子供がいないから"ノン"っていう言葉を使っているのだろし、働くお母さんだから、ワーキングの"ワー"なんだと。そのことより、多様な女性の生き方をしっかり描いていることがこの作品の良さだと思います。私自身もキラキラした未来に進むにはどうすればいいんだろう、と葉山を演じながら考えることがありますから。

――葉山をどんな人物だと捉えていますか?

ルポライターをしているくらいなので、他人への興味も強いし、好奇心も旺盛ですよね。何となくですけど、自由な人のような気もします。自分で決めたことを自分の力で乗り越えたいと思っているんじゃないでしょうか。

――強さのある女性だと?

フリーランスですから、会社に属さずに自分の書きたいと思った仕事を自分のペースでやる、という意味で選択肢がいっぱいあるし、そういう仕事のスタイルを貫く意志がある人なんじゃないか、と思っています。

――演じる中で新たな発見は?

意外に人情肌ですね。

――それは渡辺さんのパーソナルな部分に近いのでは?

どうでしょう。私自身は自分が人情肌だとは思ってないですよ(笑)。あくまで演じていくうち、鈴木さんが演じる土井、菊池さんが演じる大野との関係の中で、葉山のキャラクターがあるんだと思います。

――鈴木さん、菊池さんとの共演の感想をお聞かせください。

今までテレビを通し、見てきた同世代の方とこうしてご一緒できることに喜びを感じています。お二人とも芯が強く頼り甲斐があるのに、同じ女性でもはっとするほどの可愛らしさもあって。日々愛おしさを感じています。撮影の合間、 "同世代トーク"をしているうちに、気が付くとどう演じるか打ち合わせたり次のシーンの相談をしたり、充実した時間を過ごしています。

――渡辺さんも土井たちと同年代ですが、日々どんなことを感じながら過ごしていますか?

自分を否定せずに生きていけたら素敵だと思います。"完璧な私"になれるはずもなく、そんな自分をどう肯定しながら生きていけばいいのか。時間を積み重ねながら、いろんなものを否定せず、バラエティ豊かに生きていく能力を高めていけたら、と思っています。それは自分に対してだけでなく、他の人に対しても。そうしたら、楽しい時間を過ごせるんじゃないでしょうか。この先、どれくらい生きるか分かりませんけど(笑)

――最後に、ドラマをご覧の皆さんにメッセージをお願いします。

一口に"女性の生き方"といってもいろいろあるし、男女問わず、多種多様な生き方を肯定できる社会であったらいいな、と思うんです。それを見つける糸口じゃないですけど、ヒントとなるドラマになればいいなと思いながら演じていますので、最後までお付き合いください。