12月2日スタート毎週土曜日よる11時40分~

SPECIAL

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INTERVIEW2017.12.14 UPDATE

岩城槙雄役 山崎育三郎さん

本作の感想をお聞かせください。
 最初にBBCのオリジナルを拝見したのですが、面白くて一気に見てしまいました。日本版は、ストーリーだけでなくシーンそのものを忠実に再現しているところが多いんです。オリジナル版に登場した場面やセリフが、日本版ならではの設定で出て来るのが一ファンとしても楽しいですし、リメイク作として完成度が高いと思いました。
視聴者として楽しんだ作品のリメイク作に、キャストとして参加する感想は?
 本作はリメイクとはいえ、全てを忠実に再現というわけではありません。リメイク作だからこそ、そこにどう自分らしさを出せるのか挑戦するつもりでした。
槙雄を演じる上で大切にしているところは?
 前半では槙雄がどんな人物で、何を考えているのか分からないと思います。監督さんからも、あまり感情を出さない感じで演じてほしいとのリクエストをいただき、キャラクターをはっきりさせるより、実態が掴み難いよう心掛けています。ただ、槙雄の表情を見ていれば、彼にも何かしら事情があることが伝わって来ると思います。視聴者の皆さんも槙雄にも何かある、ということを心の片隅に留めていただければ(笑)。
では、槙雄の見どころは?
 現時点では、彼の謎の多さですね。どういう意図があってのクールなキャラクターなのか。なぜ真緒子と同棲していたのか。槙雄の素性が分かるにつれ、物語がどんどん動いていくので、槙雄の変化にも注目していただきたいです。
槙雄は沙羅が入れ替わった真緒子をどんな気持ちで見ていると思いますか?真緒子にはない奔放さに戸惑いを見せることもありますが。
 怪しさは感じているものの、入れ替わっているとはまだ分かっていないと思います。あれ、真緒子変わった?という程度。むしろ沙羅の攻撃的なところや、感情をむき出しにするところに魅力すら感じているような気がします。
どうやら、亡くなる寸前の真緒子と槙雄の関係は停滞していたようですね。
 最近の彼女は自分の感情をぶつけてくるので、槙雄も真緒子に対して思っていることを伝えやすくなっています。だから、沙羅にどんどん惹かれているんだと思います。あくまで槙雄にとっては、“いまの真緒子”ですけど。この関係が物語にどんな影響を与えるのかというのも、作品の見どころの一つになると思います。
山崎さんはこのところ、幅広い役を演じています。槙雄のようなクールなキャラクターを新鮮に思うファンの方も多いのでないでしょうか。
 山崎育三郎が出る以上、何か仕掛けるに違いないと思う方もいらっしゃるようで(笑)。この現場でも知英さんとは、彼女が主演した映画『レオン』で共演していて、映画でも僕はかなり突き抜けたお芝居をしていたんです。ですから、こうしてまた知英さんと共演できて、前回とは180度違う役どころというのが楽しいし、知英さんも前作とまるっきり違う僕の演技に驚いてくれています。
突き抜けたキャラクターや、起伏の激しいお芝居を数多くご経験した後、感情をあまり見せない槙雄を演じて、お芝居で新たな発見などありますか?
 先日まで『レディ・ベス』というミュージカルの舞台に出演していて、舞台では踊って歌って、別日にこの現場で感情を抑えたシリアスな芝居をして。そのメリハリが僕の中ですごく良かったし、作品ごとに気持ちを切り替え、求められているものに応えていく作業もやりがいを感じていました。おかげさまで、最近はいろいろな役を演じさせていただき、『本当の山崎さんってどんな人ですか?』って聞かれるとことも多くて。クールなんですか、賑やかなんですか、と。どれも自分だし、正体がつかめない感じが出ているなら、結構いいかも、と思っているんです(笑)。
ところで山崎さんは、ご自身に似た人に遭遇したことなどありますか?
 芸能界で、お互いのファンの方から似ているって言われている人がいます。以前、音楽番組で一緒になったとき、あえて並んで座りました(笑)。