インタビュー

11/22 更新 上遠野太洸さん 浅倉良介役

上遠野太洸さん(浅倉良介役)

――家族の絆が壊れる中で奈津と出会い、自分の道を模索する良介。上遠野さんは多感なこの役を熱演している。
 「多分、浅倉家の中で良介が一番純粋な気がします。奈津に対する想いや、ゆくゆく彼女との間で大問題が起きますが、そのときの態度も『真っ直ぐだな』と思いました。実はちょっとマズいなと思っていることがあるんです。この作品ってものすごいことが次々に起きるから、演じているうちにどんな出来事もそんな大事じゃない気がしてきて。でも冷静になって見直すとすごいことばかりだから、『もしかして世間の常識からズレてきてるかも…』と思ってます(笑)」
――そもそも上遠野さんは、良介に親近感を抱いたとか。
 「撮影が始まってすぐの頃は、素の自分が出ないよう気を付けていました。良介と自分に重なる部分があったので、ちょっと気を抜くと良介でなく上遠野太洸のままでいそうだったんです。あくまで良介だと意識して演じましたが、意外と難しかったですね」
――では良介との共通点とは?
 「ゆとり世代で、何でも母親が手を貸してくれて困ることもなかったんです。多分、僕みたいな環境で暮らしている人って多いと思うんです。実はこんな風に生きていると劣等感がかなりあるんですよ。人から見たらすごく“普通”じゃないですか。ふと自分が普通なんだ、人より抜きんでているところがないんだ、と気づくと辛いんですよね。良介はちょっと鈍感だからそういうことを気にすることなくぬくぬく暮らしてきたけれど、奈津との出会いでいろいろと変わっていくので、そのさまをしっかり演じていきたいと思ってます」

――デビューから約2年。さまざまなドラマ、映画に出演してきた上遠野さんだが…
 「演技を始めてすぐの頃、やっぱり劣等感の固まりでした。同世代のメンバーが大勢出る連ドラに出演させていただいたとき、思った演技が全然できなくて、いてもいなくても同じような存在になってしまったんです。『これじゃこの世界で生き残れない』とすごく焦りました。
 もともと『人は人、自分は自分』みたいな考えの持ち主だったんです。今思えば相当困った奴ですよね(笑)。そんなデビュー時からいろんなことを経験してきて、この夏も出演した学園ドラマで同世代のみんなに囲まれたんですけど、それぞれがキャリアを積み、今の僕ではまだまだ追いつけていない実力の持ち主もいて…。それをとても悔しく感じたんです。自分ももっと演技を学び、頑張り、僕が同世代の共演者に感じた悔しさを今度は誰かに感じてもらい、みんなで伸びていけばいいんだ、と思うようにしたんです。
 今すごく演技に対してハングリーなので、昼ドラの現場っていろいろ大変ですが、学び場としては最高の現場だと思うんです。ここで多くのものを得たいですね」

――今回の現場ではまず、両親を演じている田中さん、西村さんの雰囲気作りに感銘を受けたとのこと。
 「スケジュールがタイトでスタッフさんもキャストの皆さんも余裕がないときがあるじゃないですか。それでもお二人が周りを和ませようと心配りをしてくださったので、昼ドラ初出演である僕も(妹役の伊藤)梨沙子ちゃんも緊張しないでいられました。お二人とも昼ドラに何度か出演経験があるから、いろいろ分かっていらっしゃるんでしょうね。いつかは僕もあんな風に人に対して接するようになりたいと思っています」
――演じることに対しての、意欲的な姿勢。上遠野さんは10月末に20歳の誕生日を迎えたが、このことも大きな出来事だったようだ。
 「世間的に見たらまだまだ若いし、ときに子供扱いされることもあると思います。でも年齢的にもう大人だから、より一層の責任感を持ち、積極的に自分から良い方向に変わっていきたいですね。10年先を見据え、30歳になったときいろんな経験がちゃんと顔に出ている大人になりたいので。だからこの現場でも自分に与えられた役割をしっかり果たしていきたいんです」

――若者らしい気持ちの良い言葉で自分の思いを語ってくれた上遠野さん。改めて本作の見どころや良介の注目ポイントについて伺った。
 「見て下さっている皆さんに、この作品が家族にとっての幸せに繋がることは何か考えるきっかけになってほしいと思います。もう一つは男女の繋がりって何なのか考えてもらえたらうれしいです。両親(智子と達彦)を見ていると本当にいろんなことを考えずにいられないんですよ(笑)。男と女は結婚しても、どこまで行ってもやっぱり男と女なんだな、と。男性としての意見、女性としての意見、いろいろあるでしょうが、感じることがたくさんあると思います。良介に関しては、やっぱり奈津との今後ですよね。二人についても、まず僕がいろんなことを考えずにいられないんですけど(笑)」

――となると自身の恋愛観も変わったり?
 「しましたね(笑)。奈津の援助交際っていうのはダメですよ。でも彼女はいろんなものを抱えながらそれでも必死に生きてきた人で、良介はそれを悩みながら受け止めようとするんです。僕もそんな風になりたいと思ったし、正直奈津みたいな気の強い女の子は苦手だったんですけど、こういうタイプの子にも良さがあるな、なんて思うようになりましたから(笑)」

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