インタビュー

12/20 更新 高樹澪さん(三浦みどり役)

高樹澪さん(三浦みどり役)

――親友、智子の相談に乗り、ときにアドバイスをするみどり。演じる高樹さんはみどりを「とても普通の感覚を持つ女性」と評する。
 「みどりはどこにいてもおかしくない女性だと思いますが、私は自分の中にある軽い部分をデフォルメしてこの役を演じました。ただ、ところどころで “やってしまう”感じがあって、そこは困った人だな、と思いますね(笑)。でもそういう面を持っている人って私の周りにもいるので、リアルな役のような気がしています」
――高樹さんの言う通り、みどりは良かれと思い智子にさまざまな言葉を掛けるが…。
 「これは私のマネージャーが気がついたことですけど、みどりが智子に掛けた言葉がさまざまな問題の発端になることが多かったんですよ。みどりがそんなに深く考えもしないで言った一言がバーって広がっていくことがあり、『なるほど、意外にトラブルメーカーだ』と(笑)。日常でもさりげなく気遣ったつもりが逆にあだになることってありますよね」

――そうなると、みどりは意外と厄介な人物?
 「ええ、まさに(笑)。悪気はないけれど、面倒な人ですね。智子のように悩みを抱えている人に正論を述べたところで、内心では『そんなこと聞きたくない!』と思うじゃないですか。悩みを相談するときって、話す相手に自分と同じ場所に立って欲しいと願っているはずなのに、みどりはときに“上から目線”で発言することもあるから、演じていて、『何なの、この性格!』って思うこともありましたね(笑)」
――そんなみどりを高樹さんはあえて淡々と演じたとか。
 「クランクインする前は相当悩んだんです。でも実際現場に立つと、これはサラっと演じたほうがいい気がしてきました。みどりが智子にとって味方になるのか、それとも親友面して裏切ってしまうのか。最初の段階では決まってなかったんです。だからどちらに転んでもいいように印象薄く演じたんです。それに後々火種になるような発言って分かりやすく大げさに言うより、淡々と言うほうがかえって後でのインパクトがより大きくなる気がして」

――激しい展開が続くこのドラマ。もちろんフィクションなのだが、高樹さんは日常とのつながりを感じることがあると言う。
 「私自身がそうなんですけど、ぼんやり日常を過ごしてしまうことってないですか? そんな中、このドラマを見ていると『あれ、あのときのあの出来事はこういうことが隠されていたの!?』とハッとなることがすごくあると思います。別にいちいち詮索したり、疑問に思ったりする必要はないですけど、日常に潜む、本当は気づきたくない出来事を真正面から描いているところが『幸せの時間』の魅力であり、多くの方が支持してくださっているところじゃないでしょうか。
 町内会で不倫なんて話、聞くことがありますよね。穏やかに暮らしていても心に波紋を呼ぶ出来事はいくらでもあるし、過去をチラッと顧みたとき、いろいろ感じさせてくれるのがこの作品だと思います」

――ところで高樹さんは、病気療養を終えて女優として復帰してから、今回が初の連ドラレギュラーだ。
 「撮影に入ってすぐのころは、内心ドギマギしていました。完成したものを見ると、まだまだお休みする前に戻れてなかったし、反省しきりでしたね。ブランクは5,6年ありますが、それでも休んでいた間よりこの世界にいた時間のほうが長いので『あ~、やっと戻ってこられた』という気持ちのほうが強いです。現場で共演者の皆さんとそれぞれの役について意見交換して、いろいろな考えを聞くことも参考になりました。『あれ、私はサクッとしか考えてない!?』なんて焦ったりもして(笑)」
――みどりを演じるに当り、驚くべきこともあったと言う。
 「みどりの気持ちになって、みどりのセリフを言っているときの顔が、自分でも見たことのない顔をしていたんです。こんなことは初めての経験ですね。演技をするのがあまりに久しぶりだからかな、と最初は思ったんですけど、今回は新たに発見した表情を何度もしていたんです。ご覧になる皆さんからすれば『あ、高樹澪だ。久しぶりに見た』って思うだけかもしれませんが(笑)、私は毎日すごく新鮮な気分で演技が出来ました。自分でも自分がどんな顔をするか予想できないなんて、ぶっつけ本番みたいなものですから」

――実は高樹さん、役への取り組み方を以前と変えたそうだ。
 「気持ちをしっかり作ることを大切にしてみどりを演じました。以前は役の気持ちや心理を優先することは怖くてできなかったんです。というのも、演じる上でしなければいけないことって他にもいっぱいあるのに、そういうものがおろそかになりそうで。みどりはどこにでもいる女性だったので、役に気持ちを重ねていくように演じてみたい、と思って実践したら『え~、私こんな顔なの!?』という事態になりまして(笑)。こういた経験を踏まえて思うのは、私はそれなりのキャリアもあるし、“高樹澪”という名前を覚えてくださっている方もいると思いますが、女優として再構築しているところかな、ということ。おかげ様で肩の力も抜けてますよ。…抜け過ぎてるかも(笑)」

――登場人物の多くが一癖も二癖もある中、高樹さんいわく「平凡な女性」であるみどりの気になる今後は?
 「登場する度、みどりの個性が明確になっていきましたが、実は彼女にも抱えているものがあります。それが明らかになるのは終盤ですかね(笑)。台本をいただき、私も『そうなんだ!』と驚きましたので、そのあたりも楽しみにしていてください」

What's New!

blog