45歳で脱サラし、店をもたない出張そば職人になり、弟子を持ち、そして現在3つのそば店の経営者になるまでの人生を追う。
服部隆57歳。そば職人であり、セントレア、名古屋市南区の本店、そしてミッドランドスクエアにある手打ちそば「紗羅餐」(さらざん)の経営者。
「サラザン」とはフランス語で「そば」の意。
74年大手事務機器メーカーに就職し、右肩上がりの時代に典型的な営業マンとして活躍。
10年後赴任先の長野県松本で出会った1枚1500円のざるそばが服部さんの人生を変えるきっかけになった。
何事にも研究熱心な性格で独学でそば打ちを研究するようになる。
その後、妻の猛反対を押し切り、95年45歳で会社を辞め、直ぐに店をもたない出前の手打ちそばサービス、出張そば職人としてスタートした。
店をもたなかったのは、来るか来ないかわからない客を待つのが嫌いだったから。
妻のアシストもあって始めたものの生活は安定せず、30年分の喧嘩を2〜3ヶ月でやったという。
始めて半年目に知人の紹介で弟子を抱えることになる。
「店をもたないのに弟子かと・・・」と思ったという。
その後、99年にお世話になった方の紹介で「そばの技法からお店の開店まで」の本をだし、その本をきっかけに全国から修業したい人たちが集まってきた。
評判を聞きつけて、03年セントレアの出店の依頼があり、オープンまでわずか1年半で11人の弟子を育て上げた。
そして今年の2月に本店の移築、3月にミッドランドスクエアをオープンした。
これまで全国に巣立った弟子は90人。現在も20人の弟子をもつ。
服部さんにとって弟子は同志であり仲間。
夢は「弟子たちが独立して店をもってくれれば名古屋は日本で一番そばの美味しいし街になる」こと。
そして「そばも大事だけど人ももっと大事」という。
|