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撮影オールアップ!

 昨年の10月中旬に撮影が始まった本作。オールアップを迎えたのは3月上旬のことです。最後に撮影されたのは、昼ドラ倶楽部スタッフからのリポートにあったように、蝶々が念願の一座を旗揚げして、公演を行う場面。そのときの模様をお伝えします。

 この場面は都内にある老舗の劇場をお借りして撮影。朝から晩まで撮影スケジュールがギッチリ入っています。
 午前中は蝶々が舞台の床を拭いている場面や、良太役の鈴木裕樹さん、さらにこの回にゲスト出演する韓国人バイオリニスト、KoNさんとのやりとりを撮影。KoNさんは蝶々と良太の思い出の曲、「影を慕いて」の冒頭部分をその場で演奏しましたが、会場に美しい音色が響き渡りました。
 午後になると、一般視聴者から募集した方々など、観客役のエキストラの皆さんが参加。いよいよ舞台の場面の撮影です。劇中劇「女ひとり」のさまざまなシーンの撮影が行われた後、この日のクライマックスでもある蝶々が「女神のワルツ」を歌う場面の撮影となりました。

 真っ赤なドレスで登場した映美さん。その美しさに観客席から自然と拍手が起こりました。映美さんは満面の笑みで拍手に応え、「女神のワルツ」をまずフルコーラスで披露。歌い終わった途端、会場には再び大きな拍手が。エキストラの皆さんからは「映美さん素敵!」「最高!」との掛け声まで聞こえました。
 この後、さまざまな角度から蝶々の表情を映す必要があったため、映美さんは「女神のワルツ」のいろいろな個所を細切れに歌っていきましたが、途中で大粒の涙を流した瞬間が。あとで話を聞くと、これまでの撮影の日々が走馬灯のようによみがえり、どうしても涙をこらえることが出来なかったそう。しかし、演出を担当する木下高男監督はそんな映美さんに、「気持ちは分かるけれど、この場面は蝶々さんが芸の道で生きる覚悟を改めて決めるところなので、はつらつと気高く演じてほしい。だからもう少しだけ涙は我慢するように」と声を掛けたとか。

 その後も何度か映美さんの歌唱部分の撮影が進み、最後にもう1度、フルコーラスで歌うことで撮影終了、というところまでたどり着きました。ここに来て、クランクイン当初から撮影を一緒に行ってきたキャストの皆さんも映美さんの歌を聴くことに。これでラスト、ということもあり気迫さえ感じさせ、映美さんは「女神のワルツ」を熱唱。歌い終わると、エキストラの皆さんから蝶々への惜しみない賞賛の声がかかる演出になっていました。
 記者も観客席に座っていたのですが、後ろに席にいたのが秋夫役の酒井扇治郎さん。「蝶々さん、ありがとう!」「蝶々さん、最高!!」と大きな声で叫んでいた酒井さん。記者には、蝶々さんというところが“映美さん”と言っているように聞こえました。

 これにて撮影は全て終了。キャストの皆さんも舞台に上がり、全員で観客の皆さんに挨拶を。何だか「映美くらら一座」が幕を下ろしたようです。やはりあとで映美さんに聞いたことですが、撮影前日、映美さんは木下監督から「ラストシーンの撮影は、このドラマの最後の場面であると同時に“女優・映美くらら”の『鈴子の恋』との別れをとらえたドキュメントでもある」と言われたそうです。
 ここからキャストの皆さんに花束が渡され、挨拶をしていきます。全員がこの作品への愛を感じされる言葉を述べていき、最後に花束を渡されたのは、当然、映美さんです。木下監督から「お疲れ様でした」と言われた途端…。ボロボロ涙をこぼし始め、声を詰まらせながら、「この作品に携わったすべての方に感謝しています。ますます女優魂に火がつきました。この作品で受けた恩を、皆さんに愛される女優になることで返していきます」と、女優としてさらに高みを目指す決意とともに、挨拶をしたのでした。
 いつまでも鳴りやまなかったエキストラの皆さんの拍手。温かい感動に包まれながら、「鈴子の恋」の撮影は全て終了しました。

 最後に映美さんからのコメントを紹介します。
「今日で最後ということは分かっていましたが、なるべくいつもと同じ気持ちでいることを意識して、1カット1カット噛みしめながら撮影に臨んでいました。最後の場面では、私が演じた日向鈴子、ミヤコ蝶々をここですべて出し切ろうと思い、鈴子が、また蝶々が出会ってきた人々、見てきた風景を心に刻みながら『女神のワルツ』を歌いました。歌っていると熱いものがこみ上げてきたし、観客の皆様の温かいお気持ちが伝わり、本当にありがたかったです。今は感無量です。スタッフ、キャストの皆さんと共に戦ってきたから今日の日を迎えられたと思っています。また応援してくださった皆様のおかげでもあります。本当にありがとうございました」



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