衣香(石田ひかり)は瀬野(今井翼)と結ばれ、心身共に満たされていたが、家族への罪悪感は拭えない。一方、瀬野も心中複雑だった。
 18年ぶりに衣香の前に現れたのは、当初、別の目的があったのだ。半年前、会社を経営していた父親が、資金繰りがショートし多くの取引先に迷惑をかけた事を苦に自殺した。それが誠(勝村政信)と井沢(横堀悦夫)が株価操作したせいだと確信した瀬野は、誠が不正をした証拠を見つけ出し、復讐しようとしていたのだ。

 衣香への愛と復讐の間で、瀬野は揺れていた。そんな想いもあり、衣香につれない態度をとってしまう瀬野。衣香はそんな瀬野を責めつつ、自分の複雑な胸の内を告白する。いさかいの中、捨て台詞を吐き、瀬野が外へ行こうとすると、偶然千鶴子(高畑淳子)と鉢合わせしてしまう。瀬野は千鶴子のファンでレッスンを受けに来たと機転を利かせた。

 その後もベリーダンス教室に通い、千鶴子の薦めで教室に通うようになった帆花(大友花恋)とも仲良くなり、徐々に西條家の人間と親しくなっていく瀬野に、衣香は心中穏やかでない。

 そんな折、千鶴子から衣香の実母の借金2000万円を誠が黙って返済してくれた事を聞かされる。さらに誠が数年前から認知症になった母親を施設に入れて面倒を見てくれていたことも分かり、感謝と共にいたたまれない気持ちになった衣香は屋根裏へ…。