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「与えられた役をまっとうする」
渡部篤郎語る 俳優の仕事
登場する料理は定番ながら、食を通じた“想い”がじんわりと心に沁みてくる...。従来のグルメドラマとはひと味違う土ドラ『あたりのキッチン!』(東海テレビ・フジテレビ系/18日23時45分)。
18日放送の第6話では、風邪を引いた善次郎(渡部篤郎)の鼻が利かなくなり、味見ができないというピンチに。そして善次郎は味見の代役を清美(桜田ひより)に任せることにするのだが...、という展開。
今回は、そんな清美の成長を優しいまなざしで見守る善次郎を演じる、渡部篤郎のインタビューをお届けする。そこから浮かび上がってきたのは、善次郎の料理への姿勢にも通じる、役者という仕事を真摯に全うしようとする渡部の考え方だった。
「料理を作ってみたい」 妻の言葉は嬉しかった
- ドラマの撮影がスタートしての印象は?
- 心の機微を丁寧に描くことが、日本の得意分野」と以前のインタビューでお話したのですが、今回のようなドラマを作りたいという人がいて、起用していただいたわけですから、そこに全てを費やすのが、自分の仕事だと思って演じています。
- ドラマの現場ではさまざまな技術が、日々進化していますが、カメラの前で演じる役者の仕事に関しては、昔も今も変わりません。
「与えられた役を全うする」という意味では、役者という仕事は非常に職人的といえるかもしれませんね。
- 周囲の反応はいかがですか?
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ドラマを見た妻が「料理を作ってみたい」と言ってくれて、それはとても嬉しかったですね。それって一番身近な人たちが、第三者の視点で見てくれているということだから。
ただ、今回は料理を説明するために台詞の量が多くなっていて、そこが大変ですね。料理に興味を持って見てくださる方もいるでしょうし、手を抜くわけにはいきませんから。
見どころは、視聴者の皆さんそれぞれに
- 桜田ひよりさんや窪塚愛流さんの印象はいかがですか?
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簡単な言葉になってしまいますが、桜田さんはすごく役になりきっていますよね。
決して簡単なことではないのですが、努力して役をきちんと自分のものにしている。しっかりと勉強して真摯に芝居と向きあっているんだなと感じるので、僕自身刺激を受けています。
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窪塚君は、まだ手探りの部分もあるんだろうと思います。
でも、今の時期はそれでいいと思うし、一つずつクリアしていくことで人としても役者としても成長していくんじゃないですか? 僕もそうだったから。
- ドラマの見どころや視聴者へのメッセージをお願いします!
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キャストもスタッフも心を込めて作っているので、いろいろな見方があっていいと思いますね。そこは、視聴者の皆さんに委ねたいと思います。清美の成長に注目される方もいれば、料理に着目される方もいる。また、善次郎と清正が父子として徐々に打ち解けていく過程に注目される方もいるのではないでしょうか。
ただ、清美のようになかなか人と打ち解けられない人にとって、「阿吽」みたいな場所があるということが大切だったり、そういう場所が自分の側にもあったらなと、思っていただけたらいいなと思います。
渡部の演技は、先日放送された「週刊フジテレビ批評」(フジテレビ)の秋ドラマ辛口放談で、「普段はクセの強い役や悪役がキャステイングされがちだが、それだけでない渡部さんを見せてくれている。作品の温かさをこの人が体現しているなと感じる」「この役を愛している、心を込めて演じているのが画面から伝わってくる。(渡部さんが)ホームドラマがハマることを再認識させてくれた」など、スポーツ新聞芸能記者やドラマ解説者など出演者から高い評価が寄せられた。
「与えられた役をまっとうするー」と語った渡部。18日の放送でその演技をじっくり味わって欲しい。