名古屋市は市立高校など30校に進路選びを支援する「キャリアナビゲーター」を配置するため、新年度予算案におよそ3億円を計上する方針を固めました。
キャリアナビゲーターは、就職について助言する国家資格を持ち、学校に常駐して生徒らの進路選びを支援する専門の職員で、名古屋市は昨年度から小・中・高校の合わせて6校に試験的に配置しています。
関係者によりますと、市は全ての市立高校と特別支援学校など合わせて30校にキャリアナビゲーターの配置を目指し、新年度予算案におよそ3億円を計上する方針を固めました。
市立高校と特別支援学校では現在、年に数回から十数回、非常勤の講師が支援にあたっていますが、資格を持つキャリアナビゲーターが常駐することで丁寧で適切な指導や支援ができると期待されています。
試験的に配置している学校では、自分の適性を理解して将来の進路を考える授業などを実施していて、生徒らだけでなく、教員からも評価の声があがっています。
【キャリアナビゲーターとは】
子供達の進路や職業選びを手助けする職員で、「キャリナビ」とも呼ばれる。名古屋市では2018年10月から市内の小・中・高校6校に試験的に配置。
具体的には、例えば「何をするのが好き?」「言われて嬉しかった言葉は?」などと問いかけ、子供達が本当に好きなことを引き出し、「こんな学校、仕事、ボランティア活動がある」と紹介する。
学校の成績をもとに「数学が苦手でもこの学校なら行ける」「この職なら就ける」といった助言をしてきた、これまでの進路指導とは異なる位置づけ。
対話を通じて子ども目線で将来を共に考え、本当に子供達がやりたいことを見つける手助けを図り、それぞれの子供に合った学校や職業を選べるよう導き、学ぶ意欲や生きる意欲などを引き出すことを目的としている。