新型コロナウイルスの感染拡大で以前、支援した中国の友好都市にマスクの提供を呼びかけた愛知県豊川市。中国側が素早く反応です。
報道を知った中国側が24日夜、豊川市宛に「マスク5万枚を送った」と表明しました。
竹本幸夫豊川市長(24日):
「実は無錫市新呉区というところと姉妹都市を結んでいて4500枚のマスクを送ったんですね。今何とかそれを4500枚、またもし在庫があれば返してくれないかというので交渉をしている最中です」
24日、会見で友好都市提携を結んでいる中国の江蘇省無錫市新呉区に「マスクを返してほしい」と訴えた竹本幸夫豊川市長(66)。
豊川市は2月4日、江蘇省無錫市新呉区にマスク4500枚や防護服のセットを支援物資として送っていましたが感染拡大に伴いマスク不足に。
これを受け、新呉区側にマスクの支援を呼び掛けたのです。24日このニュースが報道されると事態は急展開を迎えました。
<中国側がSNSに投稿した内容>
「受けた恩は必ず返します!」
中国のSNS「ウェイボ」。24日夜、無錫市新呉区がこう投稿しました。
<同>
「豊川市のマスクが不足していることを知り、5万枚のマスクを調達し、昨日発送しました」
マスク5万枚を豊川市に送ることを決め、24日のうちに郵送の手続きも済ませたというのです。中国大使館の担当者は…。
在日中国大使館担当者:
「24日夕方に東海テレビのニュースをインターネットで見て、本当に困っているんだという状況を知りました。記事は中国でも拡散されていて、みんな『助けたい』『応援したい』という反応でした」
街の人は…。
豊川市民:
「ありがたいですね」
別の市民:
「助けてもらえるものなら助けてもらいたいわね」
また別の市民:
「もちろん中国も大変な状況なのに、そうやって送り返してあげますよって言ってくれることはうれしいですよね」
4500枚のマスクの支援から一転およそ10倍、5万枚の返礼を受け取ることになった豊川市。
中国から提供される5万枚のマスクはこれから順次届くとみられ、竹本市長は感謝の言葉とともに「届き次第、市内の介護施設や医療機関に配布する手続きをとりたい」とコメントしています。