新型コロナウイルス拡大を防ぐ緊急事態宣言後、客足が激減したという愛知・南知多の新鮮な魚介類を買ったり食べたりできる人気店。
「3密」を避けながら鮮魚を楽しんでもらおうと始めた、「ドライブスルー」での販売が好評です。
愛知県美浜町にある「魚太郎本店」。
新鮮な魚介類を扱う鮮魚店や、レストランやバーベキュー施設があることで知られていますが、その半田店で、今…。
魚太郎飲食事業本部長 名村さん:
「3月4月はちょうど歓送迎会の時季にあたりまして、そういったお集まりがキャンセルというのもありましたし、大きな打撃でした」
愛知県半田市にある「魚太郎・蔵のまち」。
緊急事態宣言後、外出自粛の影響を受け客足が激減。4月23日には一旦休業を余儀なくされました。その期間に、ある試みを始めました。
魚太郎飲食事業本部長 名村さん:
「こちらは初めての試みですけれども、コロナの時期にお客さまが密集を避けたいというのもありまして、ドライブスルー、お車に乗ったまま買い物をしていただく」
その名も「ドライブスルー魚屋」。
車に乗ったまま、鮮魚や刺し身などを注文して買うことができます。ドライブスルーの場所は、普段なら多くの車が停まる駐車場。テントを設置して魚を並べました。
朝、市場で仕入れた新鮮な鮮魚がずらりと並びます。この日は、今が旬のスズキをはじめ、刺し身にお寿司。さらに、自家製の干物まで揃っていて、普通の魚屋さん以上の品ぞろえです。
魚太郎 梶山社長:
「今、外食が不調なので魚がなかなか売れなくて、漁師さんも漁に出る日を減らしているんですね。魚屋としてはそれをなんとかしなくちゃ、おいしいお魚をたくさんの人にお届けしなきゃと思って始めたのが一番大きな理由です」
店が苦しいこともさることながら、漁師さんらの力になればと梶山社長のアイデアで始めたといいます。撮影しながら店の人に説明してもらいました。
車1台に店のスタッフが1人付き、順番にテントを進んで行ってほしい商品があれば、スタッフがかごにいれて最後にレジで精算するシステムです。
魚太郎で一番人気、脂がのったとろサバに。
刺身の盛り合わせも。
そして、知多市でまさに旬を迎えた南知多産の大きな天然真鯛。
この日は、3キロのもので1900円と格安でした。
お客さん:
「いいと思います。コロナがいつ終わるか分からないので、安全な形で提供していただければとても助かります」
別のお客さん:
「いつも家で作るのは大変なので、土日ぐらいはこうやって、外食はできないですけど外のものを食べられるのは、すごくいいと思います」
魚は要望に応じて、レストランの厨房で下処理をしてくれます。しかも無料とうれしいサービスです。下処理をしている間は車で待機し、不特定多数の人と接触することはありません。
お客さん:
「(Q.マダイはどうやって食べる?)お刺身と鯛めしが食べたくて、家で鯛めし作って食べます。自粛している身としてはすごいストレスがたまるので、こういう工夫をしてくれるだけでも気分転換にもなりますから、是非やってほしいですね」
人気の鮮魚店「魚太郎」が始めたこのユニークな取り組み。今後は…。
魚太郎 梶山社長:
「お客さまのニーズがある限り、一生懸命、魚をいろんな形でお届けしていきたいと思っています」