私たちの生活を大きく変えることになった新型コロナウイルス。入念な手洗いやマスクの着用が、今や生活習慣の一つとなりました。
家やお店、オフィスのこまめな清掃・消毒も感染防止対策の一つ。そのポイントをスズメバチハンターに聞きました。
スズメバチハンター森重樹さん。ハンター歴14年、最強昆虫とされるスズメバチを駆除するプロです。
実は森さん、新型コロナの消毒も請け負うウイルス除去の専門家でもあります。
愛知県豊田市にある、モリ環境衛生センター。ここが森さんの活動拠点。スズメバチなどの害虫だけではなく、ウイルスや細菌などへの対処も行っています。
森さん:
「4月に入ってから顕著に増加傾向にありますね。かなり忙しいですね」
今回の新型コロナウイルスでは、緊急事態宣言が出された4月上旬から問い合わせが急増しました。
森さん:
「わからない部分が、やっぱり未知のウイルスなものですから、徹底的に消毒作業は行っています」
オフィスでの消毒は、森さんも感染リスクを避けるために細心の注意を払います。
まずは自動噴霧器を使って、森さん自身が感染しないように消毒液をまきながら部屋の中へ。
そして、部屋全体を消毒します。消毒液を散布した後、少し時間をおいて、机やパソコンなどデスク周りを拭いていきます。
森さん:
「皆さんが座られて、常にしゃべっていると飛沫しているので、至る所にウイルスがいる可能性があるので、作業しないとダメですね」
多くの人の手が触れる引き出しやいすの背もたれ、電話の受話器などは特に念入りに行います。
森さん:
「オフィスは人が一定時間ずっといる場所なので、非常にわれわれとしては時間がかかる場所ですね」
ひとたび感染が発覚すると森さんのような業者に作業を依頼することになりますが、日ごろの対策は家庭でもできます。
まず用意するのは、スプレー容器に入れた消毒液、ゴム手袋、使い捨て出来る厚手の紙。家庭で実施する場合、紙は使い捨てのクッキングペーパーなどでいいそうです。
森さんが教えてくれたポイントは4つ。
1つ目のポイントは「消毒液はたっぷりと」
森さん:
「人が接触するような所に満遍なく、このようなスプレー剤で吹きかけていきます。沢山やってください」
消毒液は小さなウイルスをしっかりとらえるために、多めに吹きかけます。
2つ目のポイントは「5分待つ」
森さん:
「実はですね、ウイルスが殺菌されるまでには時間が必要です。5分間待ってください、必ず」
消毒液をふきかけて、すぐに拭いてはいけません。5分ほど時間を置いて、ウイルスの感染する能力を確実に奪い去る必要があります。
3つ目のポイントは「一定方向に拭く」
森さん:
「一方通行に行わなければ、ウイルスをただ広げる行為になってしまうんです」
拭き取るときは必ず一定方向に。不規則に拭くと、ウイルスを広げてしまうことになりかねません。
4つ目のポイントは「同じ面を使わない」
一度拭いた面には汚れが付いてしまうため、こまめに面を替えて消毒していくことが重要です。
森さん:
「このような汚れがあると、消毒剤が正しく作用しない可能性があるので、汚れも取りつつウイルスも除菌・殺菌していく」
私たちに求められている「新しい生活スタイル」。掃除に加えて、お部屋の“消毒”も正しい方法で行うことが大切です。