新型コロナウイルスの影響で長らく休校が続いていましたが、名古屋や岐阜の公立学校でも、6月1日から授業を再開。
2か月以上にも及んだ休校措置で、学習の遅れを取り戻すという命題を抱えてのスタートです。
岐阜県では、6月1日から全ての公立の学校が再開。
岐阜市立茜部小学校では、満面の笑みをマスクで隠して、2か月遅れの入学式が行われました。
感染防止のための様々な対策が講じられる中での学校再開。入学式の様子も、例年とは少し違います。
体育館に入ることができるのは、児童1人につき保護者1人まで。入口での、検温と消毒が実施されました。
一定の間隔を置いて座る新入生たち。国歌斉唱では、声に出して歌うことはやめ、スピーカーで「君が代」を流すだけにしました。
異例ずくめのなか始まった新学期ですが、それでも子供たちは希望に満ち溢れています。
新入生の男の子:
「(Q.どんなことを頑張りたい?)鉄棒です」
別の新入生の男の子:
「勉強をうまくやりたい。友達もできそう」
1年生が、次の学年に上がるまでの期間は10か月。
遅れを取り戻すための負担は、決して小さくありません。
名古屋市の公立小中学校も、1日から再開しました。北区の清水小学校。
3か月ぶりの授業で、教室に初めて全員が揃いました。間隔をあけた机のレイアウトも、もちろん初めての経験です。
1時間目は国語。久しぶりの授業に、児童の目は真剣です。
女の子:
「楽しく勉強できてよかったです」
男の子:
「(休校中)勉強できなかった分がんばって、勉強に追いつきたいと思います」
教室の壁には、休校期間中の登校日に児童が書いた“川柳”が。
<子どもたちが書いた川柳>
「休校中 昼まで寝ていて おこられる」
「宿題が たまってたまって しょうがない」
子どもたちの素直な気持ちがしたためられていて、思わず笑顔になります。
しかし、笑ってばかりはいられません。休校期間中に子供達には宿題が出されましたが、学習の遅れをいかにして取り戻すか、学校が抱える課題です。
名古屋市教育委員会は、夏休みや冬休みの一部などを使い遅れを取り戻すよう、各学校に指示していますが、教職員の間には不安の声も。
清水小学校の鈴木校長:
「ギリギリの部分はありますので、行事をじっくりやる時間の余裕はないので…」
清水小学校では、4月に行う予定だった運動会を中止に。運動会は別のスポーツイベントに変える方針で、運動会にかけるはずだった時間は、学習に回します。
鈴木校長:
「勉強だけが学校じゃないので。仲間と協力するとか、力を合わせるとか、達成感とか、そういうものも味あわせていきたいので、工夫をして考えていきたいと思います」
1日は名古屋市のほかにも、津島市や半田市などでも授業が始まり、これで愛知県内は全ての市町村で学校が再開したことになります。
そうそう、教室の壁にはこんな川柳もありました。
<川柳>
「ベランダで モスバーガーを 食べまくる」
名古屋市の小学校の給食の再開は4日からです。