高低差215m…日本一のバンジージャンプが岐阜にあった 橋の上から真っ逆さまの7秒間は「空飛ぶ感じ」

　名古屋から車でおよそ1時間。面積の8割が森林という緑豊かな岐阜県八百津町。山と山の間にかけられた橋で、バンジージャンプが行われています。

　橋のたもとには、見物のためだけに、わざわざ訪れた人たちが。

見物するだけの価値があるこの「岐阜バンジー」。日本一の高さを誇ります。

　ジャンプ台のある「新旅足橋」は、全長462メートル、橋脚の高さがおよそ100メートルと国内最大級。

　橋の上から覗いてみると…。

（リポート）
「すごい…。谷底に渓流が流れていて、ここに橋がかかっていること自体が信じられない。すごい所です。ここから、飛ぶわけです」

■見るよりやる方が楽しい…学生生活の最後の思い出に日本一のバンジージャンプ

　これから飛ぼうとしている関東から来た2人組の女性に、なぜ飛ぶのか聞いてみると…。

女子大生:
「バンジージャンプをすごくやりたくて、せっかくなら高い所にしようって」

別の女子大生:
「同級生なんですけど、いま4年生でこれから2人就職して、違う所なので卒業旅行も兼ねて」

　学生生活最後の思い出作りに、“やるなら日本一のバンジージャンプを”と、岐阜までやってきました。

「5、4、3、2、1バンジー！」

　あっという間に飛び終わった2人…。

女子大生:
「これからの人生に、これ以上怖いものはないって思いました。なんかスッキリしました」

別の女子大生:
「本当に、落ちるというより飛ぶみたい。見るよりやる方が楽しい」

■高低差215m…テレビ塔より高い日本一の高さ誇るバンジージャンプ

　日本一の高さを誇る岐阜バンジ―。運営している会社は、日本で唯一、橋にジャンプ台を設置する技術を持っています。

現在、全国に8か所のジャンプ台があります。

　中でも、岐阜バンジーの高さは名古屋のテレビ塔より35メートルも高い、215メートル。

　日本で2位の茨木県の「竜神バンジー」の高低差が100メートルなので、岐阜バンジーは、その2倍以上と圧倒的な高さです。

　橋の橋脚の高さに加え、渓谷のＶ字、八百津の地形を利用して高低差を出しています。

　日本一だけあり、10月は一日の定員である42人、ほぼ予約で埋まっている人気ぶりです。

　料金は通常は3万6000円ですが、コロナ以降、より多くの人に体験してもらいたいと、現在は2万円に値引いて営業しています。（2020年10月27日現在）

　例え飛べなかったとしても、1年間有効のフリーチケットがもらえるので、再チャレンジすることができます。

■まるで空を飛ぶ感じ…特別なスーツで滞空時間“2秒”長く鳥になった感覚

　体験の際の恰好で、気になるのが、ブカブカした上着…。

バンジージャンプのスタッフ:
「スーツを着けないと、結構な速さで落ちちゃうので、長く体感してもらうためにウイングスーツを。広げると空気抵抗が生まれるので、ホワ〜として浮いている感じになります」

　ウイングスーツ無しだと、約5秒で下まで着いてしまうのが、着ることで滞空時間が約7秒に。この2秒が大きいといいます。体験者に話を聞くと…。

男性:
「一瞬、風に乗るっていうか…、空を飛ぶ感じ。達成感がすごいですね」

別の男性:
「思ったよりスピード遅くて、フワって感じでした。（飛んだ後は）やってやったぜって感じ」

また別の男性:
「途中こえたら気持ちいいばっかり」

　まるで鳥のように空を飛んでいる感覚、そしてやってよかったという達成感。どうやら飛ぶ前とは世界が変わるようです。

■自慢の橋を観光名所に…5年かけ完成した日本一のバンジージャンプで町の活性化

　日本一のバンジージャンプはなぜ、八百津町に作られたのでしょうか。

八百津町役場の担当者:
「（新旅足橋は）全国でもトップクラスの高さの橋で、町としても何か観光の名所として使えないか検討していまして。そのタイミングで『バンジージャンプ一緒にやりませんか』というオファーがありました」

　オファーがあったのは、5年前。国道で行うのが初めてあったこと、橋に与える影響、歩行者への安全性など検証にとても時間がかかりました。

　八百津町の知名度アップのためにと、5年かけてオープンにこぎつけたバンジージャンプ。果たして、町の活性化に繋がっているのでしょうか？

近くの和菓子屋:
「こんな小さい町に、県をまたいで、結構ね。全国区なので、遠いところからみえるので、ありがたいなと思って」

　体験に訪れるほとんどの人が県外から。帰りに街でお土産を買っていく人も多く、町の活性化に一役買っていました。

　人生観が変わる、岐阜県八百津町の日本一のバンジージャンプ。挑戦して、皆さんも飛躍してみてはいかがでしょうか。