愛知県で徹底的に安さを追求するスーパー「にぎわい市場マルス」。1パック10個入りの卵が54円、玉ねぎは10個で215円、840円の国産鶏むね肉は、たっぷり2キロ入りと目を見張る価格が並んでいました。
■「仕入れる肉の種類を絞りジャンボパックで」…緻密な戦略で実現させる超低価格
「にぎわい市場マルス」は創業およそ70年。愛知県で7店舗を展開する地域密着スーパーです。
朝から地元の人たちで賑わうマルスを調査。まずは露店エリアから。
一般的なスーパーでは、1個200円ほどの白菜が、マルスでは108円。大根も107円です。
更に、この時期嬉しい鍋つゆが108円。108円の白菜と合わせれば、216円で鍋料理の準備ができます。
精肉売場では、肉が大きなパックで販売されています。
店長:
「マルスはジャンボパックがウリなので。ご家庭で小分けして冷凍もできるし、価格も安くできる」
値段を抑えるために、仕入れる肉の種類を絞り、ジャンボパックで販売しています。こうすることでパッケージ代や人件費をカットし、低価格を実現しています。
一般的なスーパーで160円(100グラム)ほどの「豚モモ肉の切落とし」が、97円。
「合挽きミンチ」が75円(100グラム)。一般的なスーパーの半値以下です。
しかも店頭に並ぶ9割以上が国産です。この日の目玉商品の「国産鶏もも肉」は、一般的なスーパーでは120円(100グラム)ほどですが、マルスでは81円。
まさに底値です。
■中とろやウニなど「ネタ6種入り海鮮丼」が647円…店長「困るくらい売れています」
忙しい主婦に嬉しい総菜売場は、ビッグサイズでお値打ちアイテムが並ぶ、マルスの人気エリア。
まず目を引くのがお寿司コーナーです。店長のイチオシが、アナゴ・いくら・マグロなど、8種類のネタが3貫ずつ入った「24貫寿司」(1079円)に…。
ウニ・いくら・中トロなど、6種類の分厚いネタてんこ盛りの「魚屋海鮮丼」(647円)です。
店長:
「メチャクチャ売れすぎて…。困るくらい売れています」
安さの秘訣は、旬の魚の大量仕入れに加え、外部スタッフではなく自社のスタッフが1つ1つ手作りすることで、コストをギリギリまで抑えていること。
揚げ物も負けていません。1枚300グラムの国産鶏肉を豪快に揚げた、マルス特製の「ジャンボチキンかつ」(195円)は、多い日で600枚以上売れたこともある大人気の総菜です。
ジャンボチキンかつを、1パック54円の卵でふんわりととじれば、3人分のカツ丼に。
1杯あたり約100円と、まさに最強コスパです。
■鮮魚担当者「仕入れ先との助け合いが一番大事」…信頼関係の上に成り立つ低価格
鮮魚コーナーも大きなパックが並んでいます。
マルスの鮮魚は、大きな切り身の“ブロック売り”が基本です。
旬のタラは一般的には1グラム2円程度ですが、マルスでは1円。
脂がのった鮭も1グラム1円。キハダマグロも1グラム1円。なぜここまで安くできるのでしょうか。
鮮魚売り場の担当者:
「仕入れ先との信頼関係で…。向こうの要望にもこちらが応える形で成り立っている」
担当者は、「仕入れ先が在庫を抱えすぎて困っていたら、こちらも快く引き受けるのが大事」と話します。仕入れ先と普段から助け合う、その信頼関係こそがこの低価格が成り立つ秘訣です。
店長:
「ここまで大変なこともいっぱいありましたけど、(感謝の)言葉一つでそれまでの全てが、報われたかなと」
地域のために低価格販売を続けるマルスのジャンボパックで、コスパ最強メニューを作ってみてはいかがでしょうか。