4月に実施される名古屋市長選挙を睨んだ現在の「リコール政局」。最大の注目は、未だ態度を明らかにしない河村市長が次も出るのか、出ないのか。

 河村市長は今後の身の振り方について、4つの選択肢を挙げました。1つは孫のお守をする、つまり選挙に出馬せず政界引退です。もう1つは衆議院議員選挙に出る。それから市長選に出て市長を続ける。それと市長選に出てから衆議院議員選挙に出る。この中のいずれかを、間もなく決めるということです。

 1つ目の政界引退は、署名偽造事件と結び付けて考える人もいるのでは?と市長に聞くと、次のような答えが…。

河村名古屋市長:
「そういうことを言う人は多い。だけどそれもあるけど、引退しとってはいかん。まだ元気はええで」

 この後、まだ減税実現のために働く意欲を示していて、政界引退についてはないと考えてよさそうです。

 そうなると選択肢は3つ。河村市長はよく「72歳」という年齢を挙げて、本当にそうなるかどうかは別にして、次は人生最後の機会だと話しています。キャッチフレーズの「総理を狙う男」は諦めておらず、最後にもう1度国政に返り咲きたいという強い思いもあるようです。

 今の衆議院議員の任期は今年10月までで、半年のうちに必ず衆院選があります。ただ半年のうちのいつになるかは不確定。国政で活躍ができるのか、更に市長選に出ないとすれば後継者はどうするのか、これらもあわせて考えなくてはいけません。

 それから、市長選に出ておいて衆院選に出た場合の有権者の受け止めも思案のしどころで、こうしたことで4期目続投も含めて悩んでいるというのが現状とみられます。

 出馬についての判断をする時期については、自民党など対立陣営は1日も早く候補者を決めて準備を進める必要があるものの、河村市長の場合は知名度もあり固定の支持層もいるので、ギリギリまで待つことができます。

 ただ市長選に出るとなると、4月11日の告示日に一斉に掲示板に貼り出せるようにポスターの手配も必要になり、事前審査のあたりには態度を表明するのではないかと思われます。