科学捜査の進歩で事態動く事も…下校中の高1女子が殺害された事件から13年経過 警察が情報提供呼びかけ

　清水さんは口にタオルを押し込まれた上で、口の周りをビニールテープで巻かれていた状態で発見されました。そのビニールテープからは指紋が検出されておらず、犯人が指紋を残さないように事前に手袋などを用意していた可能性があるとみられています。

　また、清水さんのかばんは現場から15キロほど離れた岡崎市内で見つかっていますが、中にあったとされるジャージは見つかっていません。

　これまで、のべ8万2000人の捜査員を派遣しましたが、今も未解決のままです。

　警察は4月30日朝、豊田署に訪れた人に、未発見の被害品と同じ型のジャージの写真などが載ったチラシとマスクを渡し、情報提供を呼び掛けました。犯人逮捕に繋がる情報の提供者には、最大で300万円の報奨金が支払われます。

　この事件については、犯行日時が2008年5月2日午後7時半ごろであることや、犯人は車で逃走したとみられることなどがわかっていますが、未解決のままです。

　未解決のまま長い年月が経った事件ですが、過去には16年後に逮捕にたどり着いたケースもありました。

　1997年4月、三重県伊賀市のビジネスホテルで従業員の男性が胸など数十か所を刺されて殺害され、事務所内の金庫などから現金およそ160万円が奪われました。

　有力な手掛かりがないまま16年が経とうとしていましたが、2013年、三重県警は兵庫県に住む元従業員の男を逮捕。

　決め手は「DNA鑑定」でした。現場に残された血痕で犯人を特定できなかったところを、時間と共に鑑定の精度が上がり、再鑑定の結果、元従業員の男のものと突き止め、逮捕に至りました。

　この事件は、2010年に時効が撤廃された後、捜査本部が設置された未解決事件で、全国で初めて逮捕に至ったことでも注目を集めました。

　この事件のように、長い時間が経過しても科学捜査の進歩で事態が動くことがあります。

　豊田市の女子高校生強盗殺人事件では、警察がフリーダイヤル0120-400-538で情報を受け付けています。