新型コロナの影響で出かけられなかったり、悩みを打ち明けられず、「産後うつ」になる女性が増えているとされています。その数は10人に1人とも、5人に1人ともいわれています。

 産後うつのSOSはどんな行動に現れるのか、そして周囲ができる協力などを専門家に聞きました。

 愛知県犬山市の心療内科「ともこころのクリニック」の高木友徳院長によりますと、産後うつの疑いがある様子として、「気分が沈む」「訳もなく涙が出る」「泣き声に恐怖」「ダメな母親と思い込む」「不眠や食欲不振」などとしています。

 新型コロナウイルス拡大の影響で、人に相談しに行ったり、里帰り出産もしづらく、家族の協力を得られないことなどが影響しているようです。

 自分から助けを求められない人のために、周囲の協力が必要です。周囲が気づきたいSOSのサインは「笑顔が少なくなった」「『早く帰って来て』と連絡がある」などです。こうしたサインが見られた場合は、辛い思いをしているのかもしれません。

 そんな時は、父親は「『大変だよね』『ありがとう』の声かけをする」、祖母は「母親のやり方を尊重しながら手伝う」としています。

 また高木院長は、母親について「子育ては思い通りにいかないことなので、思い通りにいかないことを楽しんでください」と話しています。

 重症化すると大事に至ることもあるそうで、心配がある方は保健師や医師などに早めに相談をしてください。