新型コロナのワクチン接種では、会場への移動をサポートする自治体もあります。
愛知県の大規模接種が24日から名古屋市の高齢者を対象に始まっていますが、2つの会場へは名古屋市内からそれぞれシャトルバスが出ています。ほかの対象の自治体でも6月からの接種開始に合わせて、同様にシャトルバスを運行する予定です。
東海3県では、全体のおよそ半数の自治体が独自のサポート制度を設置しています。
集団接種の会場へ直接移動するための臨時バスを運行している自治体もあります。愛知県の尾張旭市や、岐阜県美濃市、三重県はいなべ市などで実施されています。また、既存の循環バスやコミュニティバスに無料で乗れるサービスもあります。
乗車の際に接種券を提示する形で実施しているのは、愛知県知多市や岐阜市など。愛知県の南知多町や岐阜県の大垣市などは、無料乗車券を接種券に同封したり会場で配布するなどしています。
岐阜県瑞穂市では、タクシー料金の助成制度を用意しています。対象となるのは夫婦で運転免許がない65歳以上の高齢者と条件はありますが、該当する方が申請すると、1回の乗車につき1000円分の乗車券4枚が交付されます。2回の接種の往復分が貰えるということになります。
愛知県岩倉市では、75歳以上と年齢を限定して720円分のチケットを接種券に同封しています。また愛西市では、市の予約サイトを使って、つまり主に集団接種を予約した高齢者に初乗りと迎車の料金分のチケットを送付しています。
こうしたサポート制度のポイントは集団接種です。どうしても会場が遠くなる人も出てくるため、集団接種を中心に進める自治体が多い傾向があります。個別接種の場合、近所のかかりつけの医療機関で接種を受けることを前提にしているためとみられます。
ちょっと変わった支援なのが愛知県飛島村。村内の1会場での集団接種のみで高齢者への接種を進めていますが、希望者には公用車での送迎サポートがあります。具体的には村の職員がワンボックスカーを運転して、自宅から会場まで送迎してくれます。
飛島村での集団接種は1日およそ120人。そのうち送迎を希望する人は5人程度ということで、問題なく対応できているということです。
公用車を利用したサポートは、岐阜県東白川村でも実施されています。