国が接種状況を把握する『ワクチン接種記録システム=VRS』。この登録に今タイムラグが生じています。

 予診票を回収してから登録するものですが、国からワクチンの在庫があるとされた名古屋市では、集団接種分については当日に入力しています。

 しかし個別接種を行う医療機関などでは、ワクチン接種以外の通常の診療や事務作業もあるため、入力が後回しになることもあります。

 名古屋市の一部の医療機関では、7月に入っても今年5月分がまだ入力されていないというケースもあったということです。

 また、名古屋市の7月10日時点のワクチンの在庫量は約270箱分=31万5900回分があるということですが、このうちの半分近くが「2回目接種分」にあたるということです。

 つまり、2回目のワクチン分まで国からは余っている=「ワクチン」とみなされていて、自治体としては「実情とは違う」と説明しています。

 名古屋市では、近隣の市町村の人たちが市内のかかりつけ医で個別接種を受けるケースもあります。

 接種した実績は住民票がある自治体でカウントされます。例えば、隣の市の人が名古屋市で接種した場合、その実績は隣の市で加算されます。すると、名古屋市ではワクチンの量は減ったのに、接種した実績は積み上がらないというギャップが生まれるケースがあるということです。