第560回 東海テレビ放送番組審議会
1.開催日
平成28年6月14日(火)
2.出席者
出席委員
浅田剛夫委員長、後藤ひとみ副委員長、臼田信行委員、大松利幸委員、金子慎委員、川谷陽子委員、佐藤健委員、福谷朋子委員、松原和弘委員、山岡耕春委員
社側出席
石黒大山代表取締役会長、内田優代表取締役社長、中嶋保雄取締役報道局長、古橋明取締役編成局長、春田亮介取締役総務局長、鶴啓二郎役員待遇制作局長、祖父江茂樹スポーツ局長、平光治コンプライアンス推進局長、若林輝彦スポーツ局スポーツ部長、渡辺克樹東海テレビプロダクションディレクター
3.議 題
- めざすもの 〜浅田真央 現役続行への決意〜
平成28年5月7日(土)16:05~17:00(55分番組)を審議 - 報告:局に寄せられた視聴者からの意見、苦情等の概要(5月分)
4.議事の概要
1.審議番組について委員からは
- 浅田選手が復帰後、結果を残せずいったん引退を決意し、再び競技に向き合うまでの心の葛藤が純粋に描かれていた。
- 浅田選手は国民的アイドルなので、期待に応えたいというプレッシャーは想像を絶する。その心中を察すると、胸が締め付けられる思いになった。
- 心の内面の変化を映像で表すのは難しいと思うが、多くの人のインタビューを取り入れ表現していたところに、番組作りの苦労を垣間見ることができた。
- 取材では、悩んでいるところは見せたくなかったり、いいところを撮影してもらいたいと思ったりするものだ。しかし、結果が出せず悩んでいるシーンや落ち込んだ様子も撮影できているのは、取材スタッフとの信頼関係ができているからこそだと思った。
- 番組の主役は浅田選手だが、姉・舞さんの存在が、浅田選手の最大の心の支えになっていることが分かった。姉妹の対談で、舞さんが浅田選手の本音をうまく引き出しているのが印象的だった。
- 「有言実行」という若いころからの強さに加え、「頑張ることを楽しむ」という新しい自分を見出したことは素晴らしいことだと思った。
- 次世代の日本人選手の台頭、ロシアの厚い選手層を見ると、オリンピック出場やメダル獲得は容易ではないが、浅田選手の活躍は大変元気が出るものなので、今後も取材と番組作りを継続してほしい。
- 「オリンピックでの失敗はオリンピックで返す」といっていたが、平昌オリンピックでは、ショート・フリー両プログラムで会心の演技を期待したい。
等、貴重なご意見をいただきました。また委員と社側の間では
Q.番組で描かれていたのは浅田選手の技や競技ではなく、心の内面についてだったため、確かにファンには見ごたえある番組だったと思うが、そうでない人には関心が持てなかったのではないか?どういう視聴者をターゲットに番組を制作したのか?
A.基本的には浅田選手のファンのために番組を制作したが、絶対数が多いため、ファンのために作れば、結果的に多くの方に喜んでもらえるだろうと考えた。今後も浅田選手の素晴らしさが伝えられるような取材を続けていきたいと思う。
Q.浅田選手は世界選手権で15年度の最高点を出してシーズンを終えたため、2年後の平昌オリンピックにつながる番組構成にできたが、もしこのような結果になっていなかったら、どのような構成にするつもりで取材をしていたのか?
A.「成績が良くて現役続行」「成績が悪くて現役続行」「成績が悪くて引退」など、さまざまなパターンを想定し、浅田選手の成績を見ながら、何度も企画書を書き直して臨んだ。そのため3月の世界選手権から放送までは、かなり慌しい制作スケジュールとなった
等の質疑応答がありました。