第596回 東海テレビ放送番組審議会
2.出席者
出席委員
浅田剛夫委員長、後藤ひとみ副委員長、伊藤彰彦委員、岡田さや加委員、片岡明典委員、柴田浩委員、竹松千華委員、林寛子委員、福谷朋子委員、山岡耕春委員
社側出席
内田優代表取締役会長、小島浩資代表取締役社長、春田亮介専務取締役(総括・コンプライアンス担当)、祖父江茂樹取締役編成局長、倉知哲也取締役報道局長、富田守男コンプライアンス推進局長、片島豊久スポーツ局長、川瀬隆司制作局長、阿武野勝彦役員待遇報道局ゼネラルプロデューサー
3.議 題
- 10月改編、青少年向け番組、放送番組の種別について
- 「はこぶね ~伊勢湾台風・開拓者の60年~」2019年9月29日(日)13:45~14:50放送(65分番組)を審議
- 報告:局に寄せられた視聴者からの意見、苦情等の概要(9月)
- その他
4.議事の概要
1.10月改編
- 日曜日正午から放送していた「スタイルブラス」が、9月末をもって終了。
- 「オトナの土ドラ」は「リカ」がスタート。
- 全国ネットで放送されるドラマ、バラエティの新番組。
等を報告しました。
青少年向け番組
「すくすくぽん!」「祭人魂」「ドラHOT+」「VS嵐」「ライオンのグータッチ」「ボクらの時代」「ミライ☆モンスター」「ちびまる子ちゃん」「サザエさん」の9番組を青少年向け番組に指定したこと。
等を報告しました。
放送番組の種別
4月-9月期の番組の分類ごとの放送時間、10月期の番組の分類、4月-9月期CMの放送時間量。
等を報告しました。
2.審議番組について委員からは
- 60年前建てられた復興住宅の名残や元放送記者の伊勢湾 台風の悲惨な記憶など前置きがあったうえで本文に入っていく構成は、リアルな緊張感をもたらした。
- ディレクターが被災経験者を探して歩くシーンがあったが、亡くなっていたり、高齢であったりして60年の時間の流れ、経過がよくわかった。
- 伊勢湾台風の被害を伝えようとする被災経験者の思いが、なかなか子供や孫に伝わらないのが見ていて後味の悪さを感じるが、この後味の悪さこそが番組のテーマで、災害の状況を共有することは難しいのだと思った。
- 開拓地への入植、伊勢湾台風の被害、農地の再生や畜産、減反や牛肉輸入自由化、高速道路やごみ焼却場の建設、地域の高齢化など日本の社会・産業構造の変化がよく描かれている。
- 過去の災害で、新たに発生している問題や今後取り組むべき課題を丁寧に拾い上げて、多くの人に考えてもらう機会を提供する番組作りを継続してもらいたい。
- “はこぶね”は災害に対する心の問題を具現化しているのであって、個人だけでなく地域、行政などすべての人が今の事として考えないといけないと思った。
- 伊勢湾台風を生き抜いた3人の高齢者に共通するのは、どのような事が起きてもこの土地で生き抜く、過去に負けない力強さを感じた。
- 全体のテーマが、自然災害の恐ろしさや備えについてなのか、災害対策や開拓の歴史からの農業政策など、行政の施策から翻弄される地域についてなのか、わからなくなった。
- 当時の映像をさらに長く使い、伊勢湾台風を知らない世代にどれだけの災害だったのかを知ってもらうために、もっと丁寧に伝えてもよかったのではないか。
ご意見に対し社側から
- 何度も登場した“はこぶね”の意味が視聴者にどのように伝わるかが、この番組のポイントになるだろうと感じ、番組の中心において編集、制作した。
- 東日本大震災以降、テレビは何をすべきかを考えた時に、災害を伝えていく番組を一つ一つ作り続けるべきで、この番組でも被災した人たちの声を届け、次世代につなげていくことを考えながら制作に携わった。
等、番組について説明しました。
3.社側から、電話・文書・メールで視聴者から局に寄せられた、問い合わせや苦情等、9月1か月間は3,567件の意見の概要、「BPO報告」No.205の概要等を報告しました。
本番組審議会の議事概要は、10月27日(日)午前5時15分から放送の
「メッセージ1」で報告しました。