第598回 東海テレビ放送番組審議会
2.出席者
出席委員
浅田剛夫委員長、後藤ひとみ副委員長、伊藤彰彦委員、岡田さや加委員、片岡明典委員、柴田浩委員、竹松千華委員、林寛子委員、福谷朋子委員、山岡耕春委員
社側出席
内田優代表取締役会長、小島浩資代表取締役社長、春田亮介専務取締役(総括・コンプライアンス担当)、祖父江茂樹取締役編成局長、倉知哲也取締役報道局長、富田守男コンプライアンス推進局長、片島豊久スポーツ局長、川瀬隆司制作局長、伏原健之報道局報道部長、松井大地報道局報道部防災担当
3.議 題
- 「ニュースOne 台風19号東海地方に接近」2019年10月12日(土)10:25~11:25放送(60分番組)を審議
- 報告:局に寄せられた視聴者からの意見、苦情等の概要(11月)
- その他 委員自由発言「きになるテレビ」
4.議事の概要
1.審議番組について委員からは
- 交通情報や店舗の休業情報などのほか、台風接近での禁止事項や今できることを紹介するなど生活者目線で情報を発信したことは良かった。
- スタジオのアナウンサー、気象予報士が端的で、わかりやすい言葉で台風の位置や規模を伝えていたので、しっかりとした情報発信となっていた。
- 中継のアナウンサーが、ありきたりでなく、「波が壁のように」など具体的で上手な描写でリポートをしていたのに感心した。
- 多くの商業施設の休業情報を詳しく調べられていたが、強い取材力のうえに、情報を取りまとめられるデスクの存在を感じた。伝え方も大きなパネルで一覧になっていたのでわかりやすかった。
- 外国人旅行者や、どうしても病院に行かないといけない人など、大型台風接近時に多様な人々の生活が見えてくる情報があってもよかったのではないか。
- 台風の進路予想を「台風19号のシナリオ」という表現に違和感を持った。
- 今回の中継地点の選択は適切だったのか、専門家も交えて台風進路なども考慮し、あらためて影響のある場所はどこなのか検討すべきではないか。
- 暴風雨の中の中継で、安全な場所とはいえ屋外でリポートする必要があるのか疑問。避けるべきではないか。
- 通常のニュースや情報番組で気象予報士をニックネームで呼んでいるが、緊迫した災害特番では名字で呼ぶほうが適切だと感じた。
- 災害情報については自治体レベルだけでなくもっと詳しい地域で情報を集約し、「命を守る行動をとる」ことを誰に伝えるのか明確にすべき。
などの意見が出されました。
ご意見に対し社側から
- 取材の現場は緊迫した映像を求めがちだが、デスクとしては状況を判断し、危険な場所での取材、中継は避けるように指示している。
- 自治体や気象庁などの発表に加え、SNSでの発信も貴重な情報となり、かつての何倍もの情報量となっていることで、整理して伝えることが複雑になっている。
- 放送では「命を守る行動を」と何度も伝え、行政が頻繁に避難を呼びかける中、視聴者、住民が慣れてしまうことがないよう、メディアは注意しなくてはならない。
等、番組について説明しました。
2.社側から、電話・文書・メールで視聴者から局に寄せられた、問い合わせや苦情等、11月1か月間は1,782件の意見の概要、「BPO報告」No.207の概要等を報告しました。
3.委員発言 「きになるテレビ」(要旨)
審議委員からテレビについて、より幅広い意見をいただく時間を設けています。毎月おひとりの委員から意見をいただきます。
- 今回の「きになるテレビ」は、ドラマなどの放送の自主規制について。
- 今年はテレビドラマやバラエティなどの出演者の不祥事による放送の自主規制が多くあった。
- 作品を放映することで、放送局が出演者を許したものとされたり、子供に見せたくないなどという批判もあり、放送局も自主的に規制するのが無難と考えているのではないか。
- しかし、視聴者がその作品に触れる機会を奪ってしまうえに、社会的に批判を受けた人が孤立してしまう社会になってしまうのではないかと不安。
- 無自覚な自主規制は検討すべきで、考えられた判断なのかが問われると思う。
本番組審議会の議事概要は、12月22日(日)午前5時15分から放送の
「メッセージ1」で報告します。