SPECIAL
尾碕真花さんインタビュー
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出演が決まったときの感想は?
- 連続ドラマのレギュラーは今回が初めてで、「経験がないから皆さんの足を引っ張ったらどうしよう」と最初は怖かったです。でも、とても良い経験になると思ったので、どんどんうれしさが湧いてきました。
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題材の重さについての感想は?
- 出演が決まってうれしいと思ったあと、だんだんと「きっと、いろいろ悩みながら演じることになるだろうな」と感じるようになりました。ただ、この作品に出演する上で、そうやって考えることや悩むことが重要じゃないかって思ったんです。
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玲奈という役柄をどう捉えていますか?
- 「ハチドリの家」の女の子の中で、唯一弾けられるキャラクターだと思います。明るく元気なので。でも、実の母親から虐待を受け、借金のカタに風俗店で働かされるという壮絶な過去があるから、傷ついている部分もあるだろうし、弾けるっていっても、やっぱり加減が必要です。クランクインのときに玲奈の過去が描かれた第2話の台本をいただいていたので、演技の経験値の少ない私にとってはありがたかったです。
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第2話で明らかになった玲奈の壮絶な過去をどう受け止めましたか?
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私は家族に守られて“普通”に暮らしてきました。玲奈のように実の母親からひどいことをされている子どもが実際にもたくさんいると考えると、私が当たり前に思っていた普通が普通のことでなく、とても幸せだと感じました。
別のお仕事の現場で第3話の台本を読んでいたら、詩に対する両親の仕打ちがあまりに残酷で泣きそうでした。“悲しい”って言葉では表現できないくらい、胸が苦しかったです。
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この作品は、穏やかな日常やなんでもない日々の暮らしが実は当たり前でなく、幸せなことだと気づかせてくれると思います。
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「さくらの親子丼2」って、このドラマを見たから傷ついた子どもの面倒をみましょう、ということじゃない気がします。虐待されて、行き場のない子どもがこんなにたくさんいるってことをまず知ってもらうことが必要だと。心に留めておいてもらうだけで何かが変わってくるだろうし、そんなお手伝いをするのがこの作品だと思います。
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ここまで玲奈を演じてきての感想は? また今後、玲奈のどんなところを演じたいですか?
- 働かされていた風俗店から1千万円を盗み、それを頭金にして原宿で可愛い小物の店を開きたい、という玲奈なりの“野望”を知ったときはあ然としました (笑)。ただ、なぜそこまで可愛いものにこだわるのか考えたら、描かれていませんけどお母さんが着飾ることが好きで、玲奈も小さい頃からそのキラキラした姿に憧れて、お母さんがいないときお化粧品やアクセサリーで遊んでいたのかもしれない、と思ったんです。自分を傷つけた母親と、それでもどこかで繋がっている気がして、よく考えると切なかったです。
それともう一つ。玲奈って結構“おバカキャラ”で、それは香くんと共通しています。よく考えずに発言する場面では、香くんとの違いをどう出すかも考えています。
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この作品で尾碕さんのことを知った視聴者の方のために、これまでの経歴を教えてください。
- 私はいま高校3年生で、本格的に演技を始めたのは中学の終わりくらいからです。小学6年生のとき、いま所属している事務所のオーディションを受けました。当時、160センチ近く身長があって、「真花ちゃんはスタイルがいいね」と褒められたのを真に受け、「私、モデルになりたい!」と単純に思って(笑)。もともと上戸彩さんの大ファンで、上戸さんが所属する事務所のオーディションがあると知り応募しました。それから2,3か月後、オーディションのことをすっかり忘れていた頃、一次審査に通ったと連絡が届き、そこから二次、三次と通り、本選で審査員特別賞に選ばれたんです。
いまはすごい経験をしたと思っていますが、当時は12歳だったのでその実感もなく、実家のある高知県から飛行機で東京に通っては週末にたくさんのレッスンを受けました。演技、歌、ダンス、ウォーキングだけでなく、英語、中国語、韓国語と語学レッスンも。子どもだった私は正直、大変なことになったと思っていました(笑)。
中学校3年生まで学業優先で、本当に普通の“田舎の女の子”でした。高校生になったとき、自分の進路をしっかり考えなくてはいけないと思っていたら、マネージャーさんから東京に出てこないかと誘っていただいて上京を決心したんです。舞台に出演させていただき、そのときこれまで苦手意識の強かった演技がなぜかすごく楽しくて。そこから演技が好きになりました。オーディションに参加しては舞台や映画に出させていただき、今回「さくらの親子丼2」にレギュラーでの出演が決まったんです
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女優としてスタートラインに立った気分ですか?
- これまでも一作ごとにセリフの量が増えていくのが、私に任せてもらえる部分が増えていると感じられて、うれしく思っていました。これからも女優というお仕事に真剣に向き合っていきます。
こんなことを言うと、「なんてミーハーなんだ」と呆れられてしまうと思いますが、連続ドラマの主演の方って、宣伝のために雑誌の表紙を飾ったり、バラエティ番組に出たりするじゃないですか。いつかはそういう経験をしたいです。せっかくこういう世界でお仕事をさせてもらえているのだから、ミーハーと言われても、そういう夢も叶えたいです。