2020年10月17日スタート、毎週土曜よる11時40分

スペシャル

Interview

鶴見辰吾「人間関係のぬくもりを“親子丼”が表現している」

残すところあと4話となった、真矢ミキ主演・オトナの土ドラ「さくらの親子丼」。民間子どもシェルターを舞台に、真矢演じるスタッフ・九十九さくらが温かい食事を通じて秘密を抱えた子どもたちを受け止めていく物語で、SNSでは「(さくらさんは)心が温かくてしっかり人と向き合って素敵」「やさしさと愛情が詰まった親子丼」と、奮闘するさくらの姿に感銘を受ける声も広がっている。

「第2ハチドリ」の家に入居する門倉真由子(井本彩花)が気持ちを寄せる大樹(細田佳央太)の父親で、さくらが恋心を寄せる(?)岡林康浩を演じる鶴見辰吾は、今週28日放送の第7話でさくらから子どもシェルターの存在を告げられ、息子の大樹とも対立してしまう。今回は、鶴見にドラマの印象や、俳優業への思いについて聞いた。

さくらとの掛け合いの面白さを出せたら

今回演じる岡林の印象を教えてください。
“善意に溢れたどこの地域にもいそうな面倒見のいいおじさん”というイメージで演じています。あまり堅苦しく演じてしまうと、真矢さん演じるさくらさんとの掛け合いの面白さが出せないと思ったので、ちょっとしたユーモアも交えつつ、人が良すぎて憎めないようなところを出せたらと思っています。
印象に残っているシーンを教えてください。
第1話のさくらさんの妄想で、私の演じる岡林に親子丼を出したシーンが印象に残っています。映画『男はつらいよ』シリーズで寅さんの妄想から物語が始まるような、コメディの王道のようなシーンでしたので、そういう形が連想されてとても面白かったです。シリアスが多いこのドラマで、珍しくファンタジックなシーンだったと思います。

人との関わり方の難しさがドラマの根底に流れていると感じる

ドラマの題材についてはいかがでしょうか。
子どもが一番信頼すべき、頼るべき親御さんから愛情を受けられなくて、武装しなくてはいけなくなった時に、どんな気持ちになるのかを想像するだけでも本当に辛いです。実際にある話を、真剣に世の中の方が考えるきっかけになるようなドラマだと思っています。
僕らおじさん世代で言えば、最近は何か言うとセクハラ、パワハラになるとか、会話ひとつにおいても言葉を選ばなくてはならない時代になってきて、どこまで踏み込んで関わっていいかとても難しいですね。
さらに今はSNSがあり、面と向かって話すよりもスマホを使ってやりとりをする世の中になってきていて。コミュニケーションの手段が便利になりすぎて、それと引き換えに我々は人間らしさを失ってしまっている気もします。人との関わり方の難しさがドラマの根底に流れていると感じていて、何も言わず抱きしめてあげるような人間関係のぬくもりを、“親子丼”が表現していると思います。

体が動かないことで肉体の表現が限られてしまうのは面白くない

ロードバイク、マラソンと、とても健康的な趣味・特技をお持ちのイメージです。普段から健康に取り入れていることは?
バランスの良い食事をして、適度な運動となるべく歩くことです。スマホに栄養価を全部入れることができるアプリがあって、食事のメニューを入力すると自分がどれだけ栄養素やカロリーを取ったか、視覚で見ると管理もしやすくとても面白いです。ランニングアプリも1日に何キロ走ったか、どのくらいのタイムで走ったかがわかるのでずいぶん上達しました。データを利用すると続けられますし、これから何かスポーツを始めるならアマチュアの大会に出場するのを目標にするといいかもしれないですよ。
最近は、パーソナルトレーナーについて、ウエイトトレーニングを週に3回やっています。これがなかなか楽しいんですよ(笑)
モチベーションは何ですか?
俳優は体が資本で、体が動かないことで肉体の表現が限られてしまうのは面白くないですよね。僕が体を鍛えているのは、仕事を続けるためのモチベーションはもちろんのこと、どこか自分に負荷を与えているのかもしれないです。
視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。
このドラマはできれば家族でご覧になって、家族の関係を見直してみたり、話し合ってみたりするきっかけになれば嬉しいです。