瑠美や千夏を取り巻く様々な人々。ひとりは妹として、もう一人は恋人志望の友人として千夏を支えるふたりを演じる、八木優希さんと深澤嵐さんを紹介します。
この作品は医療ドラマなので、シリアスな場面が多いかな、と思ったんです。でも、台本を読んだら、中華料理屋のシーンは思った以上にコミカルでテンポがありました。ドラマを明るくできるところなので、私も楽しんで演じようと考えました。
美幸たち家族はお父さんがとにかく元気で、お姉ちゃんがちょっと危うくて、確かに美幸はしっかりしています。でも美幸はまだ高校生だから、３人がそれぞれに足りないところを補い、支え合う家族になれたらいいな、と思いました。
台本をもらい、お父さん役が柳沢さんと分かって、すぐお母さんに報告したんです。お母さんも『絶対おもしろくなるね』と興奮していました(笑)。柳沢さんとご一緒するのは初めてで、現場で空き時間があるといろいろなことを話してくださり、私は柳沢さんの言うことに、ずっと笑っています（笑）。柳沢さんは本番でいきなりアドリブを入れることもあるんです。良いテンポを止めてはいけないので、私も出来る限り応えています。（千夏役の）伊藤さんは柳沢さんのアドリブに、さらにパワフルなお芝居で応えるんです。間近でお二人の演技を見ることが出来て、とても勉強になっています。また、実際に演じて感じたのは、美幸のキャラクターもあるので、お父さんとお姉ちゃんに引っ張られてはダメだ、ということです。ふたりのワイワイガヤガヤには混ざらないようにして。笑顔でお姉ちゃんたちを見守るような感じです。
以前「ひよっこ」という作品で、物静かで優しい20歳の役を演じました。普段から「静かそうだね」とよく言われますが、実際の私はそんなイメージを裏切っています(笑)。これまで演じてきた役のように私自身のこともおとなしいと思っている人が多いなら、そのイメージを裏切ったり、ギャップに驚いてもらえたりする役に挑戦していきたいですし、美幸のように自分の年齢と近くて、等身大の役も演じたいです。
いま、殺陣にとても興味があります。中学生のときに剣道をしていて、その経験を女優としての強みにしていきたいですし、これから弓道も習い始めます。それも自分の武器にして、いつか強くて戦う女性を演じたいんです。
＊さらにもう1問。八木さんの“白い部分”を教えてください。
私は未成年なので、いまは全てが白いと思います。黒い部分って？ と考えても思いつかないです。高校生はまだ子どもだし、私がいる世界は優しいです。優しい世界で、優しい気持ちでいられることを忘れたくないです。
最初に台本を読んだ時、登場人物それぞれに物語があるところがすごく面白いなと思いました。看護学生の瑠美（新川優愛さん）、千夏（伊藤沙莉さん）、佐伯（酒井美紀さん）、遠野（さとうほなみさん）、そして彼女たちを取り巻く人々…。全員がそれぞれに問題を抱えていて、そのひとり一人の心の葛藤がとても丁寧に描かれている作品だなと感じました。
僕が演じる柳田は大学生。すぐふざけたりおちゃらけたりするような明るい子ですね。プロデューサーの市野さんからは「このドラマは全体的にちょっと重めな内容だから、視聴者の方が見ていてほっと一息つけるような、そういう存在として柳田を演じてほしい」という言葉をいただいたので、そこは常に意識するようにしています。
柳田が想いを寄せる千夏役の伊藤沙莉とは、実は子役時代からの知り合いなんです。僕が８歳で、沙莉が10歳の時に連ドラで共演したことがあって。共演するのはそれ以来なのですごく久しぶりだったんですけど、子供の時と全然変わってなかったですね(笑)。相変わらず、すごく明るくて頼りになる人でした。柳田の親友・瞬也役の瀬戸利樹さんとは、今回が初共演。瀬戸さんは沈黙が苦手らしくて、撮影の合間もずっと話しかけてくれるんです。僕はどちらかというと静かなタイプで、自分からはなかなかいけないので、そうやって積極的にしゃべってもらえるのはありがたいですね。そういえばついさっき、沙莉から「ふたりは（役と実際の性格が）逆だよね」って言われました(笑)。確かに柳田は僕とは正反対なので、演じるのは難しいです。監督からも「もっとおちゃらけてくれ！」ってよく言われます(笑)。
僕も今、柳田と同じく大学に通っているんですが、サークルも入っていないですし、本当にただ勉強をしに行っているだけ。残念ながら、柳田たちみたいにキラキラした学生生活は送っていないので(笑)、瑠美、千夏、瞬也、柳田の４人が海に行ったりバーベキューをしたり、遊んでいる姿を見るといいなってうらやましくなります。
劇中の柳田は今、千夏に対して一方通行の恋をしています。最終回までに、その恋が報われるのか。柳田って、千夏に拒否されても全然めげないんですよね。めげないどころか、そっけない態度をとられているのに、なんだか楽しそう(笑)。それぐらい明るくてちょっと空回ってる感じが柳田の魅力だと思うので、最後まで見守っていただけたらうれしいです。
＊さらにもう1問。深澤さんの“白い部分”を教えてください。
僕は新しいことに挑戦するのが好きで、その挑戦をする時の気持ちが“白い部分”かなと思います。自分には向いていないとか、これは苦手な分野だとか、そういう先入観に左右されず、何事も真っ白な気持ちで挑戦していくタイプなので。
最近の新しいチャレンジはボルダリングですね。おもしろそうだなと思って、大学でボルダリングの授業をとったのがきっかけですが、そこからハマってしまって、今はプライベートでもやるようになりました。
