Specialスペシャル

『いつまでも白い羽根』で、主人公・瑠美（新川優愛さん）に片思いをする大学生・瞬也を演じている瀬戸利樹さん。瑠美への告白シーンの裏話や、劇中で描かれる幼なじみの千夏（伊藤沙莉さん）と瞬也の関係について、また瀬戸さん自身が子供の頃から変わらず“いつまでも白い”自分でいられるという大好きなスポーツにまつわるエピソードも語っていただきました。

最初に台本を読んだときの感想をお聞かせください。

看護学校の話がメインで描かれる中、僕が演じる瞬也は恋愛パートというか、そういう部分を担う役だったので、とても身が引き締まりました。というのも、僕は今までこういう恋愛のお芝居をあまりやったことがなかったんです。だから、楽しみでもありつつ、頑張らないといけないなという思いが強かったですね。

瞬也の人物像については、どんなふうに感じていますか？

すごく爽やかでまっすぐで素直な人。本当に好青年だと思います。ただ、幼なじみの千夏が自分に恋心を抱いていることに全く気づかないところは鈍感過ぎるなって（笑）。現場でも、他のキャストの皆さんから『いや、そこまで気づかないのはおかしいでしょ？』って言われます（笑）。瞬也は１点集中型の人だから、瑠美を好きになったことによって、より一層千夏の気持ちが見えなくなっているのかも。でも千夏の想いを想像すると、本当に切ないなと思います。

瞬也を演じる上では、どんなことを大事にしていますか？

僕の中では、“真っ直ぐさ”をすごく大事にしています。やっぱりそれが一番かなと。千夏との関係性や瑠美に対する想い、そういう部分での真っ直ぐさをうまく出せたらいいなと思いながら演じています。あと、これは極端には変わらなくていいと思うんですが、瑠美に見せる顔と千夏に見せる顔はやっぱり少し違うので、そのさじ加減もうまく表現しないといけないなと。瞬也のような立場を自分が実際に経験したことがない分、どうしても想像になってしまうところが多いので、すごく難しいです。

第４話では、瞬也が瑠美に「オレと付き合ってください」と告白するシーンがありました。撮影してみて、いかがでしたか？

すごく緊張しました（笑）。ツリーがあったり、ライトアップされていたり、ロケ地がとてもキレイな場所で、かなり時間をかけて丁寧に撮っていただいた印象があります。『付き合ってください』と告白した後で風が吹き、顔の前の木の葉が飛んでくるという場面があったんですが、台本のト書きには『顔の前に飛んできた木の葉を、素早い動きでつかむ瞬也』と書かれていて。でも現場で監督と相談して、剣道の型っぽい動きで木の葉を取ることになったんです。瞬也は学生時代剣道部だったという設定なので、そういうスポーツマンらしさも出せて、ありがたい意見だったなと思います。

ちなみに、瑠美のような女性は瀬戸さんから見ても魅力的に感じますか？

瑠美みたいにモノをはっきり言える女性は、僕も好きですね。めちゃくちゃカッコいいと思うし、瞬也が瑠美に惹かれる気持ちはよくわかります。

瞬也とご自身を比べて、似ているなと思う部分はありますか？

１つのことに集中しちゃうと、そのことしか見えなくなるところは似ているかなと思います。あとは…合致しているところはあまりないですね。瞬也はわりとアウトドア派だけど、僕はインドア派だし（笑）。瞬也みたいに、相手の気持ちが自分に向いてないことをわかっていても告白するとか。臆病な僕には絶対できない。僕自身は言いたいことがあっても結構飲み込んでしまうことが多いので、本当にすごいなと思います。

瑠美役の新川さん、千夏役の伊藤さん、瞬也の友人・柳田役の深澤嵐さんとの共演シーンが多いですが、４人が揃う現場はどんな雰囲気ですか？

みんなでワイワイと楽しくお話させてもらっています。ちなみに今日は、４人で好きな食べ物の話で盛り上がって、新川さんはラーメンがすごく好きらしく、ずっと『ラーメン食べたい！』って言ってました（笑）。伊藤さんは僕がボケると必ずツッコんでくれますね。もしかしたら劇中の千夏と瞬也みたいな幼なじみ感を出すために、普段からそんなふうに接してくれているのかもしれないですけど、僕らの掛け合いはなかなかおもしろいらしいですよ。スタッフさんからも『コントみたいになってる』ってよく言われます（笑）。嵐くんとも歳が１コ違いで話が合うし、そういう雰囲気は多分シーンにも出ているんじゃないかなと思います。

同世代の俳優さんとの共演は、刺激にもなりますか？

そうですね。新川さんも伊藤さんも嵐くんも、皆さん子供の頃からこの仕事をやっていてキャリアが長いので、そういう同世代の方たちと演技をするのはすごく刺激になると身に染みて感じています。俳優としては、僕はまだまだ足りない部分が本当に多いと痛感しているので、今は目の前の１つ１つのことに着実に向き合って、一歩一歩前に進んでいきたいです。

ドラマのタイトルにちなみ、ご自身の“いつまでも白い”と思うところを教えてください。

野球をやっている時の自分は“いつまでも白い”というか、少年みたいになっていると思います。僕は小１から中３までの９年間野球をやっていたんですが、自分の中で、野球が好きだという気持ちはいつまでもずっとなくならないんですよね。今でもたまに『あぁ～打ちたい！』ってなるので（笑）、そういう時はバッティングセンターに行ってます。

子供の頃、憧れの野球選手もいましたか？

小学校１年の頃から、ずっと上原浩治選手が好きでした。サインボールやユニフォームのレプリカも持ってましたし。学校の授業では上原選手の下敷きを使って、野球のゲームをやる時は絶対に上原を使う、みたいな（笑）。僕は上原選手が掲げている“雑草魂”という言葉がすごく好きなんです。踏まれても踏まれても泥臭く前に進んでいく、そんな姿がすごくカッコいいなと思ってました。今も変わらず憧れの人、僕の中では永遠のヒーローです！

最後に、ドラマの今後の見どころを教えてください。

まず、看護学校に通っている瑠美、千夏、佐伯（酒井美紀さん）、遠野（さとうほなみさん）の４人が今後どうなっていくのか。それぞれの行く末を視聴者の方々にも見守ってほしいなという気持ちがすごくあります。個人的には、母親もやりながら看護師を目指している佐伯さんのことがすごく気になっているので、幸せになってほしいですね。人の命に向き合う看護学生たちのリアルな有り様を描きながら、そこに恋愛模様なども絡んできて、本当に見どころ満載だと思います。ぜひご覧いただけたらうれしいです。