01
2サス
かつて隆盛を誇った2時間ドラマ、そのサスペンスシリーズのこと。2時間サスペンス、略して2サスと呼ばれる。
一時期は月曜から土曜までほぼ毎日、2時間ドラマの枠があった。21時から放送の枠が多く、22時をまたぐあたりで、そこから見る人のためにホワイトボードを使った事件のおさらいシーンを入れるなど、そのテンプレートは秀逸。
とある映画から生まれたと言われている犯人を追いつめる崖演出は、世界でも類を見ない発明である。

02
局P
テレビ局のプロデューサーのこと。
テレビドラマの世界では番組の責任者であり、一番偉いとされている。
しかし、たまたまテレビ局に入り、その部署に配属されただけの凡人が多い。
勘違いして偉そうに振舞っていると、部署異動した後で誰からも見向きもされなくなる。

03
本打ち
脚本打ち合わせのこと。
脚本家、プロデューサー、監督が参加するケースが多い。
基本的に議事進行はプロデューサーが行う。なので、どんなに著名な脚本家でもプロデューサー次第でストーリーが迷走することもある。何回か打ち合わせを重ねるケースが多く、自分で言ったことを忘れて発言することもしばしば。
「あんたが言ったんやないか!」という言葉を飲み込み、脚本家は直しを進めていくことになる…

04
ホン
脚本(台本)のこと。
物語を作る設計図であり、そこに監督の演出、俳優、スタッフのアイデアが付加されることで視聴者に届けられる映像が作り上げられる。
「一字一句変えてくれるな」という脚本家も中にはいるが、いろんなアイデアが混ざり合って出来たものの方が面白いことが多い。
ただし、「こんなセリフ言えないよ」というセリフを言ってみると、意外に面白かったりもするので、何が正解かは誰にも分からない。

05
開局記念ドラマ
放送局の開局〇年を記念して作られるスペシャルドラマ。
30周年や35周年、など5年単位で周年が来るためけっこう数が多く、どこまでスペシャル感があるかは謎。
記念とつくからには予算も増えることが多いが、ただ箔をつけるために冠をつけることもある。
06
ドラマ班・バラエティ班
テレビ局の制作部におけるそれぞれの担当のこと。
同じ制作部門にいながら、育ち方が違うため、ドラマで優秀な人間がバラエティでも活躍するとは限らない。むしろ、ドラマ脳が邪魔をして面白くならないことが多い。
プライドを捨ててADからやり直す覚悟がある人間だけが異動後も輝いていけるようだ。

07
再現ドラマ
実話をもとにしたドラマ。かつては情報番組内で視聴者投稿ネタをベースに「夫婦の不和」や「嫁姑の戦い」を面白おかしく表現するために制作されることが多かった。最近では、それ自体を軸にした番組も増えており、「スカッと」したり、「キュン」としたり、トラブルを「突破」したりでくくったバラエティ番組が制作されるなど、意外と人気のコンテンツでもある。

08
バーター
元々の意味は「物々交換」すること。転じて、誰かの出演の交換条件として、同じ事務所の俳優をキャスティングすることを言うようになった。視聴者にとって何の得もない話に見えるが、若い俳優にとっては経験の場が増える事にもなり、結果、そこから主演級に成長する原石もいることから、長い目で見れば三方よし(売り手、買い手、世間)の一手になることもある。

09
カット割り
台本をベースに、監督(演出家)がどう映像を構成するかをスタッフに提示する設計図のようなもの。例えば、最初は状況が分かる広めの絵(LS・ルーズショット)、続いて話し始める誰かのタイトなバストショット(TBS)、それを聞いている3人のグループショットをズームインで(3GS・Zin)・・・台本に監督が書きこんだものをコピーなどで共有することが多く、字が汚い監督の場合、解読するだけでもかなりの経験値が必要になる。

10
〇〇部
ドラマ撮影のチームでは、それぞれの担当を〇〇部、と表現する。例えば、カメラマンは「撮影部」、照明さん、音声さんは「照明部」「録音部」で、合わせて「技術部」と称される。小物や、セットの飾りなどは「美術部」が担当。一般にあまり知られていない「制作部」は、ロケ場所を探したり、お弁当の手配をするなど、現場進行になくてはならない存在である。ちなみに役者も「俳優部」という部署の人間であり、あくまでチームの一員として対等な立場であることを示している。

11
1クール
日本での連ドラの放送期間の事。一般的には季節ごと、1~3月、4~6月・・・と3カ月で区切られることが多い。英語には似た発音の表現がなく、語源はフランス語の「cours(クール)」だという説もある。「cours」の意味は「授業」「講義」や「過程」で、期間を「区切る」ために作られた言葉だろうか・・? いずれにせよ、日本独自の表現。ちなみに「テイオーの長い休日」は6~7月クール。4月ドラマが終わる頃に始まり、7月ドラマが始まる頃に終わる分かりにくいクールである・・・

12
編成部
テレビ局のいち部署。番組の編成を決める重要なポジションであり、あたかも一番権限を有していると思われている。実際は各部署の言い分を調整するバランサーのポジション。営業の要望、制作の要望など相反する事柄をまとめねばならない上に、上層部が思い付きで言った言葉に振り回されることも・・・局内のパワーバランスによって言い分を変えねばならず、精神的に疲弊する過酷な部署である。
