高校を自主退学し、将棋に集中する藤井聡太二冠。18日、将棋の8大タイトルのひとつ竜王戦の予選で勝利。挑戦者を決定する決勝トーナメント出場まで、あと1勝に迫りました。

 愛知県瀬戸市出身の藤井聡太二冠(18)。

 先日、高校を自主退学し将棋一本に。この日は猫柄のネクタイをしめて、将棋界最高峰のタイトル「竜王」の予選に出場しました。

 相手は、その竜王の元タイトルホルダー広瀬章人八段(34)。2人には因縁の対局がありました…。

 藤井二冠は2019年、勝てば「王将」のタイトルに挑戦できる大一番で広瀬八段と対局。終盤、劣勢を覆しましたが、まさかの「頓死」。自分の勝ちを読み間違え、苦い逆転負け…。当時17歳5カ月での史上最年少タイトル挑戦を逃しました。

藤井七段(当時17):
「最後間違えてしまったのは残念ですが、それが実力なのかなという風に思います」

 それからおよそ2年。2人の対局の行方は…。

解説:
「しかし何やってもうまいなぁ、藤井さんは。こんな広瀬さんを手玉に取るような指し回しで」

 終局する前から、解説者もポツリ…。

解説の森内九段:
「藤井さん、今日も強かったですね」

 対局開始から11時間43分、藤井二冠が一度も逆転を許さず103手で勝利。竜王経験者の広瀬八段に完勝し、挑戦者を決めるトーナメントまであと1勝になりました。

藤井二冠:
「序盤から構想が難しい将棋だったんですけど、中央が手厚い形にできたので、そのあたりで少し指しやすくなったのかなと感じました。次局も一手一手しっかり考えて指したいと思います」

※画像は日本将棋連盟提供