史上最年少の二冠なるか。愛知県瀬戸市の藤井聡太棋聖(18)が、19日から福岡市で王位戦第四局に臨んでいます。

 対局の舞台となった能楽堂に現れた、藤井聡太棋聖。師匠の杉本昌隆八段から贈られた薄緑色の羽織で大一番に臨みます。迎え撃つのは、「中年の星」木村一基王位(47)。

藤井棋聖の3連勝で迎えた第四局。勝てば史上最年少でのダブルタイトル、さらに八段昇段となります。

 ちなみに将棋界では最年少の藤井棋聖ですが、18日の記者会見には「子供記者」も参加していました。

子供記者:
「藤井棋聖は走るのが早いと記事で読みましたが、長い対局のための体力作りや、何か気を付けていることなどはありますか?」

藤井棋聖:
「あ、はい、そうですね。昔は短距離走が得意だったんですけど、長距離のほうは全然ダメで、なかなか対局に向けてはやはり持久走のほうを鍛えなければならないのかなと思っています」

記者:
「だいぶ年下の記者から質問を受けましたが」

藤井棋聖:
「自分にとって少し予想外の質問で驚きもあったんですけど、自分としても少し新鮮な気持ちになれたような気がします」

 そして19日朝、藤井棋聖の地元、愛知県瀬戸市では…。

 すっかり恒例となったシャッター将棋盤を前に、朝から対局の行方を見守る人たちがいました。今回は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、商店街でのパブリックビューイングが中止になっています。さらに見守る人は暑さでいつもより少なめです。

シャッター将棋盤を考案した女性:
「なるべく風を送ろうかなと...。聡太くんの扇子使って。(扇子あると)全然かわりますもんね」

藤井棋聖の名前が書かれた扇子で暑さをしのぎます。

飯島さん:
「気温にも負けないくらい、応援の気持ちは熱いです」

 そしてお馴染み、地元の喫茶店「スマイル」。前回の王位戦第三局では「王位」にかけ、カツを卵で「覆った」特別メニューを用意しましたが、今回は二冠達成を願い、ボリューム満点の「ダブルオムレツランチ」。

片方は藤井棋聖の顔が描かれたオムライスですが、もう片方の「頑張れ」と書かれた卵の下には、いまや、藤井棋聖の将棋メシの定番にもなっている「うどん」が隠れていました。

(リポート)
「ダブルで、勝負飯のうどんをいただいて、頑張れという気持ちが沸いてきますね」

さらにお店の女性の耳には片方づつに「棋聖」と「王位」のダブルアクセサリーがありました。

 そして再び福岡。この日の藤井棋聖と木村王位の将棋メシは、福岡の玄海灘で獲れた大きな車海老と九州産のカボチャやナスなど、野菜がゴロゴロ乗った天丼に、細麺でもコシが強い福岡名物・能古うどんのセット。

 やはり大一番、藤井棋聖の将棋メシの定番「うどん」を注文。対する木村王位も同じ天丼で、ご飯少な目にぶっかけおろしそばのセットでした。2人のランチメニューに博多の人は…。

地元の女性:
「なかなか藤井くんね、いいものを食べてらっしゃるわね。おいしそうだな、私も食べたいなと思う」

地元の男性:
「こっち(福岡)に来て(地元の)グルメを食べてるということですよね。福岡県民としてはうれしいです」

 王位戦第四局、初日は封じ手が行われ、20日にいよいよ決着。藤井棋聖、最年少でのダブルタイトル獲得に注目です。