名古屋市瑞穂区で乗用車が100メートル以上バックで走行し、後続の車を威嚇した事件で25日朝、警察が現場を実況見分をして当時の状況を確認しました。

 25日朝、名古屋市瑞穂区の閑静な住宅街に集まった警察官。2台の捜査車両を使い、現場を入念に調べていました。この場所で起きた事件を被害者の車のドライブレコーダーが捉えていました。

 一方通行の道路を走行していると、突然バックをしながら後続の車に接近する乗用車…。

被害に遭った女性:
「どこかに駐車したいのかなと思って自分もバックしていたんですけど」

 しかし…前の車は一旦止まったかと思いきや、再び加速。威嚇するようにどんどん近づき…その後も、急加速と停止を繰り返します。

女性:
「何この人?」

 バック走行は100m以上続きました。乗用車が止まったため右から追い抜こうとしますが、進路を妨害。そして、車から降りてきた男性は…。

男性:
「おまえ!つきまとったろ!警察呼ぶぞ!」

女性:
「え?つきまとった?うち子供を迎えに」

男性:
「ずーっとつきまとったがや」

 中学生の子どもを車に乗せて、走っていただけの女性に言いがかりをつけてきた男性。女性はすぐに警察へ通報…。

女性:
「なんか『付きまとっただろう』って言って絡まれているんですけど」

警察(電話):
「どういった状況ですか?簡単に教えてもらえますか?」

女性:
「駐車場に車を停めようとしたら、前の方が」

男性:
「違いますー!違います!待ち伏せしてつきまとっとったんです、この女は!」

女性:
「は?」

男性:
「は?じゃないぞお前!」

女性:
「(警察に対して)とにかく来てもらっていいですか」

男性:
「下りてこいちょっと!」

 その後、男性はいったん乗用車に戻ると携帯電話を取り出し、撮影を始めました。

女性:
「なんか、今凄いカメラで撮影されているんですけど。(涙声で…)お願いします…」

 あまりの恐怖に女性は声を震わせていました。

 恐怖の事件から4週間。25日朝、現場では…。

(リポート)
「事件があった現場では、警察による実況見分が行われています」

 警察が被害者の女性から話を聞きながら、捜査車両を使い、車間距離を測るなど当時の状況を再現しました。

(リポート)
「実況見分では男と揉めた場面も再現しています」

 男性役の捜査員が、携帯電話で撮影した経緯も確認しました。

 乗用車を運転していたのは名古屋市天白区に住む60代の会社員の男性で、警察は女性に後退させるのを余儀なくさせた強要などの疑いで調べを進めています。