新型コロナウイルスの影響で、全国各地の小・中学校の修学旅行は、行先や内容などに様々な工夫をしながら実施されています。

 岐阜県下呂市でも、そんな「今年ならでは」の修学旅行がありました。

 日本三名泉の一つで、東海地方の人気の観光地・下呂温泉。GoToトラベルなどの効果もあり、温泉街には客足が戻りつつあります。

 そこに修学旅行に来た小学生…、実は地元・下呂市の小学6年生32人です。

下呂市立竹原小学校の校長:
「本当は京都・奈良を考えていたんですけど、京都・奈良はやっぱり(心配)ということで。地元の良さを味わわせてあげたいなということで、(保護者から)ご提案いただいたんです」

 新型コロナの影響で行先が地元となりましたが、児童らは何やら真剣な様子…。

 手にしているのは、温泉の効能や「日本三名泉」に由来する人物などを問う、下呂市が作った10問のクイズ。散策しながら答えを探していきます。

 午後5時、クイズを終えた児童らが宿泊する旅館「木曽屋」に到着します。お楽しみの夕食は、なんと飛騨牛がついた懐石料理。

 この旅館には、ハンバーグなどがメインの修学旅行向けのメニューもあるそうですが、児童が校長先生に直談判し、懐石料理になったそうです。地元の食材を使ったごちそうに、児童らも大喜び。

木曽屋の支配人:
「うれしいですね。子供たちが地元の素材や歴史、文化に触れるのは、修学旅行としては遠くに行くよりいいかもしれないですね」

 ちなみに下呂市が作ったクイズは、全員がほぼ全問正解。今年ならではの修学旅行で、今まで知らなかった地元のこともたくさん学べたようです。

女の子:
「京都とか奈良に行けなくても、下呂で楽しく行けたから満足できました」

別の女の子:
「(下呂で)泊まったり歩いてみたりすることはなかったので、下呂のことをもっと知れたのでおもしろかった」