将棋界の最高峰「竜王」のタイトル戦が、名古屋・大須の万松寺で始まりました。愛知県一宮市出身の豊島将之竜王(30)に、レジェンド・羽生善治九段(50)が挑んでいます。

(リポート)
「大須の万松寺で開かれる竜王戦第二局、お寺の竜が見守ります」

 織田家の菩提寺としても知られる大須の万松寺。縁起が良いとされる白龍の巨大なモニュメントが見守る中、将棋のタイトル戦「竜王戦七番勝負」の第二局が22日開幕。

 対局のために用意された駒、実は特別なものです。

 長崎県の駒師・桐月さんにつくってもらったという真新しい駒。

万松寺の若住職:
「伊豆諸島の御蔵島という島があるんですけれども、そちらの島で採れたツゲの木を使っています。『赤柾』という柾目がくっきり出ている木目を選びました」

 1本のツゲの木からとったもので、きれいな木目が均一に入っています。お値段は「秘密」という最高級の駒で繰り広げられる盤上の戦い。

万松寺の若住職:
「お互いがお互いを攻め合うような熱戦になればいいなと思っています」

 会場の万松寺周辺では、対局に集中できるよう商店街に流すBGMを止めたほか、お参りの時に鳴らす万松寺の鈴も撤去。金属製だった賽銭箱も木に替えました。

 さらに、対局を記念した御朱印帳やお守りなど、お寺ならではのグッズも販売され、ファンが目をとめていました。

ファン:
「対局されるので、見れはしないですけど周りから見てみたいなと思いました。どっちが勝ってもおかしくない勝負だと思うので、楽しみです」

 竜王戦は持ち時間が8時間の2日制で、22日午後6時に「封じ手」が行われ、23日夜までに決着する見通しです。