ゴミが泥棒の嫌がる商品に生まれ変わる…工場から出る廃プラスチックで『防犯砂利』 30色展開し好評
工場から出る大量のプラスチックごみ。この「廃プラスチック」を、見た目もキレイで防犯効果もある製品に生まれ変わらせる自動車部品メーカーが、愛知県豊川市にありました。
愛知県豊川市の自動車部品メーカー「プラセス」。およそ1000種類もの自動車部品を作っていますが、製造の過程でどうしても出てしまうのが廃プラスチック。
国内に4カ所ある工場で排出される廃プラスチックは、毎月あわせておよそ2.5トンにものぼります。この廃プラスチックが生まれ変わったのが、カラフルな「防犯砂利」。
重なった時に隙間ができやすい形で、大きな音が出るため、侵入盗などから自宅を守ることができます。
プラセスの甲村社長:
「行き場のないプラスチックを新しい姿に生まれ変わらせて、世の中の人に喜ばれるものを作りたい」
原料は廃プラスチックですが、染料が混ぜられているため、そのラインナップは30色。防犯効果とともに、自宅の庭を鮮やかに彩るアクセントになります。
カラフルな防犯砂利。その開発には自動車部品メーカーならではの技術が生かされていました。
プラセス設計課の担当者:
「自然の石を実際に持ってきまして、三次元的な画像を取って、その画像データからモデリングして」
本物の石をスキャンして3Dデータ化。自然な石の形を再現していました。
プラセス設計課の担当者:
「形状が非常に複雑なものですから、作業するのが大変でした」
さらに、一般的な防犯砂利はガラス製が多く、音を出すために気泡を含んでいるため水に浮いてしまいますが、「廃プラスチック砂利」は水に沈むので、雨に流される心配もありません。
庭や駐車場がおしゃれになると評判で、すでに1トン分の廃プラスチックが砂利に生まれ変わっています。
プラセスの甲村社長:
「皆さんが喜んでいただける商品を普及することによって、廃棄される材料が少なくなれば。地球環境が良くなっていくのが望みです」