リニア工事で出る土砂活用へ…名古屋・大江川の一部埋め立て 液状化起こると汚染土が地表に出る恐れ
名古屋市は、名古屋港に注ぐ大江川の一部埋め立てについて、2023年度にもリニア中央新幹線のトンネル工事で出る土砂を用いて始める方針を示しました。
南区から港区を通り名古屋港に注ぐ大江川には、開橋の上流側に重金属などで汚染された土壌を、敷き砂やアスファルトマットで覆っているエリアがあります。
大規模な地震が発生すると液状化が起き、汚染された土壌が地表に出てくる恐れがあると分かっていることから、市は埋め立てることにしていました。
1日の市議会本会議で市は、埋め立てにはおよそ40万立方メートルの土砂が必要になると明かした上で、これにリニア中央新幹線の名城工区のトンネル工事で出る土砂の一部を充てる考えを説明しました。
埋め立てに向けて進めている環境影響評価の手続きが終わる2023年度にも土砂の搬入を始める方針です。
リニアの名城工区のトンネル工事では、処分が必要となる土砂がおよそ100万立法メートル出ると見込まれていて、市の担当者は「一部を引き受けることでウィン=ウィンの関係になれば」と話しています。