中3生徒が「担任に人生壊された」と残し自殺…裁判所提示の和解案を市が拒否 両親が市に損害賠償求める
愛知県一宮市の男子中学生が自殺し、両親が市に損害賠償を求めている裁判で、裁判所が提示した和解案を一宮市が拒否、和解は成立しませんでした。
2017年、一宮市の市立中学の3年生だった男子生徒(当事14)は、「担任に人生をすべて壊された」などと書いたメモを残し、飛び降り自殺しました。
その後、男子生徒の両親は、自殺は担任の教師の不適切な指導などが原因だったとして、市に損害賠償を求める訴えを起こしていました。
名古屋地裁一宮支部は11月、「学校側は自殺を予見できた」などとして、市に対して請求額の9割の支払いを求める和解案を提示していましたが、24日に一宮市は和解案を拒否しました。
両親の弁護士によりますと、市は「自殺を予見できた」という点について疑問が残るとして、今後教師の発言と自殺の因果関係について専門家に意見を求め、改めて証拠を提出する方針だということです。
原告側の鈴木弁護士:
「判断をまたひっくり返そうとする書面を、この段階で出すなんていうのは非常識そのものです。引き伸ばしにしか過ぎません」
男子生徒の母親は「このままだと同じ過ちが起きる。全く改善されていない」とコメントしています。