将棋の藤井聡太二冠が有言実行。朝日杯の準決勝で『AI判定1対99』の劣勢から大逆転。さらに決勝も勝って高校生生活で最後の栄冠をつかみました。

 高校生活最後の大一番、藤井聡太二冠(18)。全棋士が参加する朝日杯で3回目の優勝を狙います。

 準決勝の相手は、去年棋聖戦で挑戦し、藤井二冠が初タイトルを奪った渡辺明名人(36)。

 朝日杯は例年ファンの前で対局が行われますが、今年はコロナの影響で無観客の対局に…。

解説:
「(藤井二冠が)土俵際まで追い込まれていて、順当に押し切られそうではありますね」

 終盤、渡辺名人に押され、AIの評価値が1対99と絶体絶命の場面もありましたが…。

解説:
「ドラマが待っているんですか、これは…」

 藤井二冠は決め手を与えず、粘りを続けて逆転勝ち。決勝進出を決めました。

藤井二冠:
「ずっと苦しかったので、こちらが開き直るしかないのかなと思って指していました。決勝も集中して、いい内容の将棋にできればと思います」

 続く決勝の相手は三浦弘行九段(46)。藤井二冠が二段の時に、練習将棋を指したこともあります。持ち時間40分の早指し対決は熱戦にもつれ込み、お互い前傾姿勢に。

解説:
「クライマックスなんですかね。いや~すごいですね」

<三浦九段>
「負けました」

 藤井二冠、難解な終盤戦に競り勝ち優勝。朝日杯では、これまで4回出場して3回優勝する快挙です。

 表彰式では優勝賞金750万円の目録や、副賞に「鬼滅の刃」のミニ将棋などが贈られました。

藤井二冠:
「優勝という結果を残せたのはとてもよかったなと思います。ただ今日の二局はどちらも苦戦の将棋だったので、内容を反省して次につなげられればと思います」

※「第14回朝日杯将棋オープン戦」 主催:朝日新聞社、日本将棋連盟