将棋の藤井聡太二冠は13日、順位戦に臨み、屋敷伸之九段に怒涛の寄せで勝ちました。

 17才11カ月と史上最年少でタイトルを獲得した藤井聡太二冠。今回の対局相手は、藤井二冠が破るまで29年間、この記録を持っていた屋敷伸之九段(49)です。

 名人戦の予選にあたる順位戦B級1組。上位2人が来年A級に昇格しますが、藤井二冠はここまで1勝1敗。最年少で名人になるためには、もう負けたくない一戦です。

 持ち時間それぞれ6時間という長丁場。対局はスローペースで進み、駒がぶつかり合ったのは夜になってから。日をまたいだころから、藤井二冠が怒涛の寄せを見せ、午前0時41分…。

屋敷九段:「負けました」

 130手で藤井二冠が勝利しました。

藤井二冠:
「選択肢が多くて、もう少しいい展開を選べたところもあったと思うんですけど、全体的に難しくてよく分からなかったです」

 難しい対局になりましたが、これで順位戦は2勝1敗と白星先行です。

藤井二冠:
「まだ9局残っている、順位戦については。あまり先のことは考えずに目の前の1局1局を集中して指していきたいと思います」

 藤井二冠、次の対局は18日。棋聖の防衛戦・第二局で、渡辺明名人と対局します。

 実は、今回対局した屋敷九段は、19歳7日の「最年少タイトル防衛」の記録も持っています。藤井二冠は現在「棋聖戦」の防衛戦を戦っていますが、19歳の誕生日が7月19日。19歳の誕生日前日に行われる第4局までに防衛を決めれば、屋敷九段の持つ最年少タイトル防衛記録を更新します。

※画像は日本将棋連盟提供