5日、北海道札幌市で行われた男子20キロ競歩で、2019年世界選手権王者・愛知製鋼の山西利和選手が銅メダルを獲得しました。山西選手は、京都大学工学部で物理工学を専攻していた秀才アスリートです。

 山西選手は序盤から先頭集団でレースを引っ張り、気温31度の厳しい暑さの中、12キロ付近で先頭の中国の選手に追いつくと、残り2キロ過ぎにレースが動きます。

 山西選手は、イタリアのマッシモ・スタノ選手、日本の池田選手のスパートに振り切ら、池田選手がこの種目初の銀メダル、山西選手は銅メダルを獲得しました。

山西選手:
「今回は目標としていた金メダルを取ることはできなかったので、もう1度、心・技・体、全てを見直して、またこの舞台に戻って来られれば。次は金を取りに帰ってきたいと思います」

 6日の朝5時半にスタートした男子競歩50キロ競歩では、山西選手の同僚・丸尾知司選手が出場しました。

 50キロという長丁場のため、レース中トイレに駆け込んだり、給水エリアでは水だけではなく氷の入った袋を受け取り体を冷やしたりするなど、暑さ対策を講じてレースは進みました。

 メダル圏内の2位集団につけていた丸尾選手でしたが、36キロ手前で遅れます。

 59人中10人が途中棄権となった過酷なレースとなり、丸尾選手は32位で初のオリンピックを終えました。