豪雨被害の教訓生きる…すぐ作れるよう備えておいた『土嚢』去年の土砂災害を踏まえ警戒続く 岐阜・下呂市
東海3県で降り続いている雨は、13日夜から15日にかけて非常に激しくなる見通しです。去年土砂災害があった岐阜県下呂市でも、警戒が続いています。
下呂市小坂町では2020年7月、大量の土砂や木が流れ込み、道路が川のように…。建物の基礎がむき出しになった住宅に、土砂に埋もれた車と、広い範囲に豪雨の爪痕が残り、片付け作業や復旧にも多くの時間を要しました。
その地域を再び襲う大雨。小坂町では住民らが土嚢づくりを進めていました。
使っている土は、去年の被害を教訓に、大雨が予想される場合にすぐに土嚢を作ることができるよう、地区ごとに備えておいたものだといいます。
住民:
「事前準備で、もし何かあったときのために土嚢を作って、今から配ろうかなと」
別の住民:
「前はこんな準備ができなかった。そんな間もなく水が出ちゃったので」
小坂町で書店を営む早子雅司さん。去年の豪雨では、店頭の自動販売機の中に土が溜まって壊れたほか、店の中にまで土砂が流れ込みました。
今年は浸水対策のため、建物の入口に板を立てかけたうえで土嚢を置くなど、雨への備えを早めに始めていました。
早子さん:
「(去年は)夜中の2時くらいに土砂が流れ出し、ここも川のようになっていたので、ぼう然と見ているだけで。二度と起きないようにと、去年の思いがありますから」
前線が停滞し、岐阜県を中心にこの後も大気が不安定な状態が続く見通しの東海地方。
気象台によると、14日午後6時までの24時間の予想雨量は、愛知県で250ミリ、岐阜県で250ミリ、さらにその後の24時間に愛知で100〜200ミリ、岐阜で200〜300ミリと、15日まで雷を伴う非常に激しい雨となる見通しです。
下呂市内では去年、国道41号線やJR高山線も土砂崩れで不通になるなどの影響が出ています。下呂市小坂町では午後3時に4箇所の避難所を開設していて、早めの避難を呼びかけています。